「目にいい食べ物」というと、多くの人が真っ先に思い浮かべるブルーベリーですが、実ははっきりとした科学的根拠はありません(写真:kuro3/PIXTA)
当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら。 「一生視力を失わないように、目にいい食べ物を意識的に食べている」「目が疲れたら、緑を見るようにしている」。残念ながらこれらの習慣はすべて間違いです。驚かれた人が多いと思いますが、自分はよかれと思って続けている習慣が、実は科学的根拠に乏しい、それどころか目の健康を損ねかねない危険なものである場合も少なくないのです。
そんな多くの人が勘違いしている目に関する健康情報について、メディア出演の絶えない眼科医で『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイ』でも知られる平松類さんの新刊『
眼科医が警告する視力を失わないために今すぐやめるべき39のこと』から抜粋してご紹介します。
「ブルーベリーが目にいい」は本当か?
「目にいい食べ物」というと、おそらく多くの人が真っ先に思い浮かべるブルーベリーですが、
実ははっきりとした科学的根拠はありません。 そもそもなぜ、ブルーベリーが目にいいと言われるようになったかというと、話は第二次世界大戦にまでさかのぼります。
当時のイギリス空軍は世界トップクラスで、特に夜間の空中戦では百戦錬磨の戦績を誇っていました。いったい彼らの強さの秘密はどこにあるのか──そこでイギリス軍部が流布したのが、「わが空軍のパイロットは毎日、アントシアニンという成分が豊富なブルーベリーを食べているから夜目が利く」という説だったとされています。
実際、この説を用いて有効性の根拠としているブルーベリーサプリメントもあるので、耳にしたことのある人もいるかもしれません。
ところが、この「ブルーベリーは目にいい」説は二重の意味で都市伝説でした。
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