大学卒業後はエージェントの紹介でプルータス・コンサルティングに入社。知識ほぼゼロの状態から資本政策の専門家を目指す。
「業務内容はM&Aやファイナンス時におけるバリュエーション、ストックオプションや上場会社のエクイティファイナンスなど。
ストックオプションとは株式会社の経営者や従業員が自社株を一定の行使価格で購入できる権利のこと、エクイティファイナンスとは株主資本を増やして資金調達する方法です。
他にも未上場会社における資本政策と上場会社における資本政策は異なっているので、クライアントと話す上で、それらの専門的な知識も必要になります。大学受験のときもかなり勉強しましたが、全然その比じゃないぐらい大変でした」。
参考書に書いてある知識を片っ端から吸収し、わからない用語は一つひとつ単語帳に記して繰り返し勉強したという。
「現在のおもな仕事内容はストックオプションの導入支援。クライアントに『誰にどんな目的で発行したいのか』、『次のファイナンスの予定』、『上場時のエクイティストーリー』などをヒアリングした上で、その企業にとってどの種類のストックオプションがよいかをご案内し、ベストな発行タイミングをご提案します。成功事例より失敗事例をお伝えることが大事だと考えています。クライアント様からも『最初に失敗事例を聞いておいてよかった』とよく言われますね」。
最近では、女性起業家創出支援の「アクセラレーションプログラム」におけるメンターとしても声がかかるようになった。
会社の名前を背負って起業家からの各種相談に乗る。
そんな奈津美さんを推薦してくれたのは同社社長の野口真人さん。ユーロマネー誌によるアンケートで3度も最優秀デリバティブセールスに選ばれた人物だ。
「会社の風土を変えてくれた」とまで言う野口社長。
「当初、熊田さんは全く経験値も専門知識もなかったのに、がむしゃらに頑張って今や立派なコンサルタントとして活躍しています。
仕事中はまじめな彼女も18時を過ぎると別人格になり、会社の飲み会ではハイテンションでダンスや余興を披露してくれるというお茶目な側面もあります」。
そういえば、オフィスのエンランスには彼の著書も置いてあった。
ファイナンスのプロが教える「必要とされる人」になる方法が綴られた『私はいくら?』。
仕事を離れた癒しタイムについても聞いた。
「4歳の娘と8歳の『ちゃちゃまる』と家で過ごす時間ですね。ちゃちゃまるはめざましテレビの『きょうのわんこ』にも出ました。1歳になった娘の初節句を愛犬と一緒にお祝いした、という内容で」。
そのときの記念写真では番組からもらったプレートを娘が持っている。
ちゃちゃまるは餌がほしいときのおねだりが上手で、「アゴ」や「鼻」と言って指で輪を作ると、その中に顔を埋めるそうだ。
番組ではこれらの特技は放送されなかった。
一方で、子育ては初めてのことなので育児について事前に理解しておこうと考えていた奈津美さん。妊娠中に10冊以上の育児書を読んで来たるべきときに備えたという。
「中でも参考になったのは『女の子の育て方』という本。そこには『自分でお金を稼げないということは、人生という海を航海するための船がないのと同じ。自分で稼げる力を持った女性は、自分で人生を切り開くことができます』と書かれていました。
この言葉に感銘を受けて、自分で経済的に自立していることの重要さに気付き、産休明けは仕事復帰してフルタイムで働こうと決意しました。ゆくゆくは娘にもこの教えを伝えたいと思います」。
3000件以上のセラピー経験を踏まえた著者が提案する、画期的な育児術が満載。
また、印象深い思い出としては家族旅行で沖縄に行ったこと。
「Ma-Blue Garden House」というハワイアンカフェで食べた「とろとろチーズオムバーグ」が最高に美味しかったそうだ。
美ら海水族館から車で10分ほどの距離にある店。
最後に健康のための日課を。
「トマトジュースを毎朝飲んでいます。美容、ダイエット、アンチエイジングにもいいとされていて、トマトを生で食べるよりも加熱後の塩分不使用のトマトジュースを飲むほうが健康によいそうです」。
伊藤園の「理想のトマト」が飲みやすいとのこと。
ありがとうございました。
努力の上に成り立つ今後のご活躍が楽しみですね。では、読者へのメッセージをお願いします。
資本政策に関するご相談がある方はぜひ。
[取材協力]プルータス・コンサルティングwww.plutuscon.jp