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初秋の短パンは、素材選びと膝下にあり



ーー季節の変わり目のお洒落は難しいですよね。訪れる秋の気配と残る暑さとの戦い。そのふたつに勝たないといけない。

「そうそう。かつてはショップスタッフを務めており、その当時は、暑くてもシーズンが立ち上がっている秋冬ものも取り入れないといけませんでした。今回は、季節感を考え続けた自分の経験から得たスタイルです」。

ーー種さん、まだまだ引き出しがありますね。確かによく見たら、まだ短パンをはいて夏っぽさがあります。さすが日本の“短パン王”。

「でもワコマリアのものは、スーツに使われるストライプ柄の梳毛素材。秋らしさもあるうえに実はよく見るとツータックが入っていて、いっそうクラシカルに見えると思いませんか」。

サロペットを活用した “フレンチワンマイル”



ーーオーバーオールとは…… “種カジ”の振り幅に感服。その手があったか、という感じですね。

「サロペットと呼んでほしいな。オーバーオールというと、ワークウェア好きが地道に愛する演歌のようなイメージ(笑)」。

ーーえ! 違いがあるんですか?

「英語かフランス語かというだけ。同義語です(キッパリ)。まぁ、気分気分。とにかく、骨太路線ではないってことですよ」。

ーーワンマイルスタイルでも着られそうなユルさと、どことなく漂う上品さが同居していますね。

「理由のひとつは、リネンの生成りということです。スーツ販売の接客などもしていたことがある自分からすると、季節ごとの素材を纏うことは、ある種のルールみたいなもの。先人が発見した、通気性、速乾性、さらさら感を、シワとともに楽しみたい。これがどういうわけか、年を重ねた今の僕に雰囲気がマッチするんですよ」。


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