はじめての民泊は築40年の一軒家
2018年3月、自分の住まいを兼ねた民泊物件探しがはじまりました。
仕事の後に、20時頃から5時間程度、物件情報サイトでいい物件を探す日々。
また、物件探しの合間に、自分が考えている場所は民泊OKの地域か、狙う物件のある自治体には独自の条例がないかなど、情報を集めだしたのもこの頃です。
そうやっていろいろ見ながら2カ月ほど経った頃、ある一軒家に目がとまりました。
実家から職場に向かう経路としてなじみがある、都内の主要駅から徒歩15分の場所。敷地面積100平方メートルで、庭付き2階建ての5DK。
ただし、築40年とかなり古く、いずれ取り壊しが決まっていたので、2年間しか借りられない、期限付きの定期借家契約。1カ月の賃料は18万5000円。当時、私の手取りの給料は月20万円程度でした。
この状況では普通なら「無理だ」と思うかもしれません。でも、私はあきらめたくなかったのです。
というのも、2カ月探してみた結果、私が狙う「会社と実家の間にあり、主要駅から徒歩圏内でこれだけの広さの一軒家の賃貸」なんてそうそう出てこない、とわかったから。
その家は、1階には8.5畳の洋室、6畳の和室、ダイニングキッチン、風呂、トイレがあり、2階は6.5畳と4.5畳の洋室、6畳の和室、トイレがありました。
1軒目に借りた、都内の主要駅から徒歩15分、2階建ての5DKの間取り (画像:『民泊1年生の教科書―未経験、副業でもできる!』より)
そこで、1階の洋室を私の個室にし、ダイニングは共用空間に、残りの4部屋は民泊用にして、海外からのゲストの予約がある程度入れば、家賃は十分にペイできるという見込みを立てました。
具体的には、1泊5000円程度で設定し、月にその4部屋を10泊以上稼働させられれば、5000円×4部屋×10泊=20万円で、家賃と光熱費代ぐらいにはなる、という計算です。
そして、ちょっとずるい考えではあるのですが、うまくいかなかったらすぐにたたんで実家に戻ればいい、と思っていたのも事実です。
「いざ失敗したら、やめればいい」と腹を括るのも大事だと思っています。
民泊の手続きをするためには、大家さんからきちんと許可を得たたうえで、「転貸承諾書」を役所に提出しなくてはいけません。私の場合は不動産仲介業者さんを通じて、大家さんに直接交渉をしました。
私が目を付けた一軒家は、先程も述べたとおり、取り壊し前提&2年限定の定期借家契約だったので、ファミリーで借りてもらうのは難しく、単身者が借りるにもサイズが大きすぎて、実は大家さんとしても頭を悩ませていたようです。
私も後々わかってきましたが、民泊は物件の情報サイトを見ながら、貸し手の状況を読み取って、「借り手がつかなくて困っていそうな物件を狙う」のもアリなのです。
その後、何回か面談を重ねたうえで、その大家さんからは許可が下り、2018年5月、晴れて私は1軒目の民泊物件を手にすることができました。
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