「Camp Gear Note」とは…… 今や100円ショップの店頭にまで並び、アウトドア好き以外にもすっかり市民権を得た「メスティン」。
日本ではメスティン=アルミ製の飯盒といったイメージがあるからか、米を炊くために使うキャンパーが多いようで、炊飯をメインにしたレシピ集まで発売されている。
しかし、メスティンが生まれたスウェーデンでは「食事用の缶」を指す言葉であることが示す通り、じつは炊飯以外にもいろいろな料理に使える優れものなのだ。
炊飯や鍋、スープ以外に、メスティンに向く調理法をいくつか試してみたので紹介しよう。
まずは苦手分野や注意点を知っておこう
構造は至ってシンプル。ゆえに、得て不得手がある。
まず前提として、メスティンは軽量な薄手のアルミ製の鍋なので、中身を素早く温められる反面、火が当たる部分だけ焦げつきやすく、冷めやすいという短所も併せ持っている。
つまり、食材を焼くような調理はあまり得意ではない。万能な調理道具というイメージを持たれている方も多いようだが、苦手な調理もあることを頭に入れておこう。
熱を均等に伝えられるバーナーパッドがあると便利。
クッカー形状が長方形なので、どうしても火が当たりづらい部分が出てくることにも注意。バーナーパッドを併用して、できるだけ鍋底に均一に熱が当たるように工夫すると失敗しづらくなるだろう。
また、バーナーは炎が一点に収束する形のものよりも、広く拡散するものを組み合わせたい。
【初級編】密閉性が高いので蒸し物に向いている
市販の肉まんや焼売を蒸し直すだけでもご馳走になる。
メスティンは密閉性が高いことが、ひとつの大きな特徴だ。
ビチっとハマる構造の蓋なので、蓋をのせるだけの鍋よりも内部に温まった蒸気を滞留させやすい。
蒸し野菜も美味。
この特徴を活かせる調理法として、蒸し物は非常におすすめ。鍋底に敷く網があれば、あとは少量の水とお好きな食材を入れて火にかけるだけで、誰でも簡単に蒸し料理が作れる。
同じメスティンでもブランドによってサイズが若干異なるので、鍋底用の網を購入する際は手持ちのメスティンのサイズを測ってから購入しよう。
オーブンシートを敷くと後片付けもラク。
より手軽に済ませたいなら、オーブンシートを使うのも手。
鍋の内側に1枚、オーブンシートの膜を作るようなイメージで大きめにカットし、食材と調味料を入れて火にかける。食材自体から出る水分で蒸されるので、水を足す必要はなく、そのままサーブしても絵になる。
食材自体の水分のみで蒸すことができる。
鍋や余計な皿が汚れないので片付けの手間を省ける。簡単に一品増やすことができるので、試しに好みの食材を蒸してみよう。
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