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ロレックスの最新が無性にワクワクする理由

ロレックスが高級時計であることに異論はないだろう。しかしそれはいわゆるラグジュアリーとは異なる。ラグジュアリーとは唯一無二の個性であり、偏差値の高さではなく、突出した才能を持つ天才のようなものだ。

対してロレックスは全課目で高得点を目指す優等生であり、だからこそ誰からも認められ、評価も高い。

堅物なだけに面白みに欠ける嫌いはあっても、ロレックスに一目置き、熱い眼差しを注ぐのは、時計という道具としての普遍性を追求し続けるからだ。

道具の本質には、機能、信頼性、コストがある。ロレックスにはこの3大要素が揃っている。

技術開発は精度や耐久性、実用性を目標に、新素材や革新的な機構も実証を重んずる。リピーターやトゥールビヨンに目もくれず、シースルーバックすら一部に限られる。

さらに全世界にサービス網を張り巡らし、メンテナンスを行うことで、長く愛用できるのだ。

近年ではムーブメントの改良だけでなく、アーカイブのディテールやサイズといったデザイン的なニーズも取り入れるが、ここで紹介した新作のように基本スタイルは変わらず。それは進化ではなく、熟成なのである。



※本文中における素材の略称は以下のとおり。K18=18金、YG=イエローゴールド、Pt=プラチナ

柴田 充、髙村将司、増山直樹、安部 毅、戸叶庸之=文

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