ニューバランス原宿を訪れたのなら、やはりスニーカーは見過ごし厳禁だ。
昨今では複数の名モデルをミックスさせたニュータイプも話題だが、往年の大定番もアップデートを繰り返しながら存在感を誇示している。
果たして今、どのモデルが店頭では人気なのか。今回は、リアルに売れまくっているスニーカーを一挙ご紹介。前編では、人気急上昇中のニュータイプから選抜!
▶動画も見てね! 今回訪れたのは……「ニューバランス原宿」 全4フロアからなるニューバランスの旗艦店。1階にはシーズナルアイテムや注目作に加え、スニーカーのメンテナンスコーナーも設置。2階はウィメンズ&キッズのウェア、3階はメンズウェアやスニーカーの定番モデル、4階はゴルフラインと、各フロア、見どころに事欠かない。
住所:東京都渋谷区神宮前4-32-16電話:03-3402-1906営業:11:00〜19:00https://shop.newbalance.jp/ 【写真17点】「ニューバランス原宿でガチ調査!「2023年売れ筋スニーカー10足」結果発表 !【前編】」の詳細写真をチェック 【この日の案内人】
角谷直大さん●ニューバランス 原宿のフロアマネージャー。ウィットに富んだトークと謙虚な姿勢でスタッフからの信頼も厚い頼れるアニキ。
【売れ筋No.1】「1906R」
「M1906RDN」2万4200円/ニューバランス(ニューバランスジャパンお客様相談室 0120-85-7120)
「1906」は、2010年に登場した「MR2002」のパフォーマンスモデルだ。
「MR2002」といえば、“Made in USA”のフラッグシップモデルとして名高いが、その後、らしさ満点の重厚なアッパーデザインをそのままに、着地時の衝撃を吸収しそれをパワーに変えるABZORBやN-ERGYを搭載したソールを組み合わせた「ML2002R」を発表。
こちらの「1960R」はその系譜を引き継ぐモデルである。
テーマとしたのは「染色」で、染め加工を入れたヌバックを採用したアッパーは、絶妙な色の濃淡がまるでデニムのよう。
TPU素材のNロゴを通したシューレースが連動することで、サドル部分のサポート性を高めるNロックを搭載し、N-ERGYとABZORBをフルレングスで取り入れるなど、履き心地を担保する機能も抜け目なく落とし込んでいる。
STAFF’S VOICE
もともとランニングで使われていたシューズで、限定カラーも毎回高い人気を誇るモデルになります。1906、つまりはニューバランスが設立された年をモデル名に冠していることからも、私たちにとっては特別な品番となっています。
【売れ筋No.2】「2002R」
「M2002RSB」1万9800円/ニューバランス(ニューバランスジャパンお客様相談室 0120-85-7120)
こちらもまた「MR2002」にちなんだ一足。その面影を感じさせる重厚なデザインに、N-ERGYとABZORBを搭載した高性能ソールを装備したハイスペックモデルである。
ヒール部分にベジタブルタンニンで鞣した、通称“ベジタン”を採用するなど、環境に配慮した作りも今を象徴。メッシュアッパーも含めナチュラルな配色に仕上げているのもポイントだ。
STAFF’S VOICE
もともとアメリカで作っていた1000番台の系譜で、1700の次に来るのが2000番台。その流れを受けたモデルになりますね。オリジナルとの違いはラストの細さ。重厚なモデルながらも、いざ履いてみるとこれがスマートなんです。今や男女ともに人気のモデルですね。
【売れ筋No.3】「2002RM」
「M2002RMI」1万2980円/ニューバランス(ニューバランスジャパンお客様相談室 0120-85-7120)
スニーカーは動きやすいとはいえ、夏にもなれば蒸れが気になる。
そんな要望に応えるかたちで話題をさらったのが、「2002RM」をベースにヒール部分をカットしたこちらのミュール型スニーカーだ。
重厚な佇まいや、N-ERGYとABZORBを搭載した高性能ソールはそのままに、よりカジュアル&ラフに楽しめる、夏には打ってつけのモデルである。
シンセティックスエード、シンセティックヌバック、メッシュのコンビで仕上げられ、扱いやすく丈夫さもある一足は、今後、定番化していきそうな予感。
STAFF’S VOICE
2002をベースに製作した一足。正面から見ると「いつもの?」と思うかもしれませんが、後ろから見るとあらびっくり。脱ぎ履きがしやすくシューレースも付いていないので、すこぶるラクちん。夏に欠かせない必需品です。
【売れ筋No.4】「U327」
「U327EG」1万3090円 https://shop.newbalance.jp/shop/g/gU327WEG
矯正靴の製造に始まり、1960年代にはランニングシューズの開発にも着手しはじめたニューバランス。現会長は当時、自ら走りながら日夜研究に勤しんだという。
その努力が身を結んだのは、1970年代に入ってからではないだろうか。事実、独創的なシューズコンセプトを展開し、多くのランナーから絶大な支持を得ていくのである。
その1970年代のニューバランスを代表するランニングシューズこそ「320」であり、「355」であり、「Super Comp」である。
そして、2020年に登場した「327」は、その3モデルをいいとこ取りして生まれた新モデルだ。
往年のレトロフォルム、ヒールパッチまで競り上がったソール、レーシングシューズであることを想起させるアウトソールの凹凸など、そこかしこに各モデルのお馴染みの意匠が散見される。この「U327」は、ボリュームをもたせたアッパーが今っぽい最新作として大人気なのだそう。
STAFF’S VOICE
3モデルの往年のディテールを各所に落とし込みつつ、現代風にアレンジさせました。シュータンの裏側にはニューバランスの歴史を感じさせる独自のメッセージ入り。そんな心を込めた演出も楽しんでください!
【売れ筋No.5】「XC-72」
「UXC72QG」1万3200円/ニューバランス(ニューバランスジャパンお客様相談室 0120-85-7120)
先ほど紹介した「327」を手掛けたことでも知られるニューバランスのフットウェアデザイナー、シャーロット・リー。英国出身の彼女が、次に手掛けたのが「UXC 72」である。
発想の源は、1979年のキャンペーン広告、“Three of the Best”。
異なるランニングのタイプから最適なシューズを提案する、というその広告コンセプトにちなみ、トレイルシューズの「375」、クロスカントリーシューズの「XC15」、ランニングシューズの「620」を取り上げた。
山シューズと街シューズ。そのテイストの異なるモデルたちをミックスし、現代的にアップデートしたのが今作。トウ部分のせり上がったソール、大胆なヒールのデザインが目を引く一足は、レトロっぽくもありモダンっぽくもある。
こちらはその新色で、モノトーンのシックな配色が印象的だ。
STAFF’S VOICE
トレラン用モデルとクロカン用モデル、そして、ニューバランスで初めてグレーを採用した620という3つのランニングシューズをミックスしています。ソール裏のデザインが左右非対称になっているなど、斬新なアプローチが印象的だと思います。
斬新なアプローチから生まれた新時代の名作たち。ニューバランスの現在地点を存分に味わいたいなら、この5足からセレクトしてみては?
後編はコチラ! 動画はコチラ!