阿部　時計はヴィンテージですか？

小木　はい。国産で、ジェラルド・ジェンタのデザイン。見た目が単純に好みですが、日本製品を身に着けることにも気持ち良さを感じます。

「セイコー」の腕時計。六角形のケースデザインがユニークな、小ぶりで薄型のクオーツ式時計。ユニークな腕時計を探す楽しさも、大人になって気付いたことのひとつだとか。

阿部　海外での仕事が多いと、より日本の素晴らしさを実感しますよね。この帽子の刺繍はポルシェだ。僕も乗せていただきましたが、最近、ポルシェを買いましたよね。調子はどうですか？

小木　運転中のグルーヴ感は、やはり最高！ ただ、空冷エンジンには手を出せませんでした。でも帽子なら、どんなモデルも集められる（笑）。棚に並べて眺めるだけで気分がいいですね。

「カー」のキャップ。パリのカーディーラー「ラート ド ロートモービル」が手掛けるオリジナルブランドのもの。丁寧な刺繍でポルシェなどの名車の勇姿を再現する。

阿部　このブランドのデザイナーであるアーサーは、元ポルシェのメカニックでしたよね。

小木　そう。僕は以前仕事で関わったことがあるのですが、彼のこだわりは半端じゃない。ループウィラーのスウェットも、僕の中ではRRを貫くポルシェ的な“熱さ”を感じます。実際に鈴木さんからポルシェのことも学んでいますし。

「ループウィラー×ロウワーケース×ポギーザマン」のスウェット。20代のふたりによる気鋭のドメスティックブランド。グラフィックや肘のプロテクターポケットなど、荒々しい初期衝動的センスは必見だ。

阿部　確かに。吊り編みへの熱意がすごいですよね。細部を突き詰める精神性が生地の心地良さに反映されるのかも。いや〜、だいぶ気持ちいいものが揃いましたね。

小木　通して見るとすべて、いろんな意味で一日を楽しくしてくれる。それが今の僕にとっての、Feel So Goodの本質なのだと思います。