自然現象が上げてくれる芸術価値
満開の桜の下で撮ると、不思議とアート性が増す。
まず紹介するのはこの写真。
もうおわかりですね。桜が満開のタイミングを狙って撮り下ろした1枚です。 桜はわずかな期間しか咲かない、儚なく美しいものです。多くの人が撮影した経験をお持ちではないでしょうか。ではスケートボードのトリックというアクションが加わるとどうなるでしょうか。風景写真やポートレートももの凄く魅力的に写ることと同じように、与える印象はより強烈なものになり、さらに作品性が増すと私は思っています。
噴水にキレイに浮かび上がった虹。偶然発見して思わず撮影した1枚。
同じように自然現象という意味ではコレも良いサンプルです。
とある公園(もちろん撮影時スケートボード禁止看板はありませんでした)の噴水に現れた虹です。もちろんいつも見れるものではありません。そんな条件が目の前にあれば、カメラマンなら撮りたくなりますよね⁉︎ そこに一捻り加えて作品性をプラスするなら、スケートボードはものすごく相性が良いと思います。
水面反射もさる事ながら、万が一落下した時のリスクも考えるとトリックとしての見栄えも一級品だ
さらにこんな条件の場所があれば、より面白い画が撮れると思いませんか⁉︎
そう、水面反射です。
これもスケートボードに芸術性をもたらしてくれるひとつの要素だと思いますし、いつも同じ環境で、練習しやすいように造られたスケートパークでは、決して撮ることのできない画でしょう。
しかもこれらはスケートボードが滑走できる路面と、特定の自然条件があれば、ある程度どの地域でも撮影することができるので、探してみるのも面白いかもしれません。単純に夕暮れやマジックアワーのタイミングを狙うだけでも、印象はガラッと変わりますよ。
風景写真の要素も取り込める
右奥に見える富士山。しかもこの形状だと、どの県から撮影したのかもわかる。この場所だからこそ撮れる一枚といえる
次に、より作品性を上げてくれる他の条件を挙げてみましょう。それは「地域性」です。
この写真に写り込んでいるのは、もちろん富士山。それだけで風景写真の要素も足されますし、特定の地域でしか撮影できないものになります。
スケートボードの世界では、よくブランドやチームで各国、各地域を巡る撮影ツアーが行われているのですが、そこで訪れた地の特性が現れた写真や映像が撮影され、後日ビデオ作品や広告として世に出ることは、実は長年行われている当たり前のことなのです。
すると、その映像や写真を見た人が、今度は「自分もここでスケボーしたい!」となり、撮影に訪れるようになるのです。そんな形で地域の活性化に役立っているという事は、愛好者でなければ知る由もないでしょう。
4/5