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Q:どのような世界でも、「負けたくない」という思いは成長する原動力になると思いますが、気持ちだけでは前に進むのが難しいケースがほとんどです。

芸人なってからは、そうですね。 周りに負けたくないと思っても、やっぱ負けるんですよね。紳助竜介なんかは一番おもろかったり、ぼんちさんがドンと行ったりして負けてるなと思って。その時はね、一旦休まなしゃあないし。

休んでる間に、よう言いますよね、「ジャンプする時は一旦しゃがまなあかん」とか。そんな感じでいてましたけどね。やってるうちに、他にないもの、芸人で言いますと、「しゃべりの漫才師」って言われるようになっていきましたね。



Q:巨人さんのように、オリジナルの戦術を築き上げるには、どのような意識が必要でしょうか。

オリジナルな戦術より、流れに任せることも大切だと思います。漫才ブームの時にね、周りのコンビはみんなそれぞれギャグを持ってて、「僕らもギャグ作らなあかんな」とやったんですけども、全然できなくて。「これじゃあしゃあないな、しゃべりやっとくか」、でこうなったんですよね。

結局大先輩とか周りから「やっぱり巨人阪神はしゃべりが一番やな」とか言われるようになっていって、周りは辞めていったり解散していったりしたもんで、結局僕らが残ったいう感じなんです。だから、腐らんと、我慢して流れにまかすのも大事なのかなと思いますね。

Q:ビジネスの世界でも、苦手なことや弱点を克服しなければと考える人は少なくありませんが、焦る必要はないと?

結局、僕らがやってることは、知らず知らずのうちに王道やったんだと思います。サラリーマンの皆さんも、まずは王道で進んでいって、王道のことができるようになってから変化球を投げるとか、そういうことをやった方がいいのかなと思いますけどね。

まずは、先輩の話を聞くこと。僕らの話を今、若手にやっても「昔はそうやったんでしょうね」というような顔で聞くんですけどね、僕らもそうだったんですよ。ある程度芸ができてくるとね、「あの師匠の言うてたことは、ほんまや」ってなってくるんですよね。すごい人の言うことは、頭に置いといて常に考えたほうがいいと思いますね。


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