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⑤『魁!!男塾』全34巻、計6471ページ
予想読了時間=約26時間58分

『魁!!男塾』宮下あきら著、週刊少年ジャンプ(集英社) コミック版で計算。文庫版は全20巻、計6456ページ 予想読了時間=約26時間54分

『魁!!男塾』宮下あきら著、週刊少年ジャンプ(集英社) コミック版で計算。文庫版は全20巻、計6456ページ 予想読了時間=約26時間54分


リアルなボクシングや喧嘩の描写が印象的な前述の『ろくでなしBLUES』をはじめ、緻密で高度な心理戦を繰り広げる『ハンター×ハンター』、そしてファンタジックかつスケールの大きい戦闘シーンが魅力の『ドラゴンボール』など、バトル漫画にもいろいろある……。

が、ある意味、最もピュアなバトル漫画といえば、この『魁!!男塾』ではないだろうか。

この漫画において戦いの常識や道理は一切意味を持たない。生と死すらあっさりと超越し、ただただ熱き男たちの魂が表現されるだけである。

極端な純粋さで熱苦しく荒唐無稽な戦闘をくりかえす。一瞬、ギャグ漫画なのかと疑ってしまうほどに、あくまでも真剣な男たちの勇姿が、なぜか清々しく愛おしい。



物語は、とにかく死闘につぐ死闘。けっこうな主要人物たちがあっさりと死に、そしてしれっと生き返る。そのあたりは、いちいち気にするほうが野暮ってものだ。

戦いを終えると敵が仲間に加わるお決まりパターンで、倍化して増える味方勢力。にも関わらず、それぞれに強烈な個性と見せ場が用意され、誰も色褪せない凄味のあるストーリー展開が続く。

さらに、男塾の帝王と呼ばれる大豪院邪鬼の衝撃的なサイズ感や、男塾塾長である江田島平八のインパクトなどは圧巻!

ずっと戦いが続くため、ある意味どこから読んでも支障なし。そんなことも含めて、本当に大切なこと以外は全て小さなことだという哲学的な本質が描かれている。

久しく忘れがちだった愚直で熱い気持ちにも気付かせてくれることだろう。

「男とはなんぞや? 命とはなんぞや?」それを知りたくば、黙って入塾せい!


6/7

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