OCEANS

SHARE

抗酸化性を高めた独自製法「慶熟」とは?



ケイジュクコーヒーではスペシャルティコーヒーを採用している。そもそもスペシャルティコーヒーとはカッピングやテイスティングの基準で80点以上を獲得した、稀少価値の高い豆のことだ。

「生豆は輸送時の船の室内温度などによってカビ毒ができることがあるんです。未熟豆が混ざっていれば焙煎にムラも出るし、酸化という点では収穫から日が経っていない豆の方がいい。そのためにダイレクトトレーディング(直接取引)の豆を増やしています」。
 「慶熟」という独自の製法は現在特許申請中。

「慶熟」という独自の製法は現在特許申請中。


ただし、ケイジュクコーヒーが“スペシャル”なのは上記にあらず。ブランド名の通り「慶熟」という製法を取り入れて、豆の抗酸化性を高めている。

「生豆に水と熱による刺激を与えることで、生豆の持つ酵素を働かせるのです。綿密に水分率と熱の数値を測りながら、酵素が動く熱を探していきます。慶熟をかけたものは、抗酸化量が通常の1.5倍になったデータがとれています」。

ケイジュクコーヒーのネーミングは生みの親である高橋先生の慶の字をとったのだという。

ケイジュクコーヒーのネーミングは生みの親である高橋慶太郎先生の慶の字をとったのだという。


この製法の開発には、白神こだま酵母の発見で知られる高橋慶太郎先生や、秋田大学の教授が携わっている。豆の抗酸化性を高め、コーヒー豆が劣化していくのを防ぐ「慶熟」という画期的な製法は、専門家との二人三脚で生まれた賜物なのだ。

抗酸化性重視なら「ローコーヒー」を



ケイジュクコーヒーで販売しているコーヒーはすべて“慶熟”をかけているが、抗酸化性を重視した代表的なブレンドが「ローコーヒー グリーンコーヒーブレンド」だという。

「グリーンコーヒーとは、いわゆる生豆です。ローコーヒーは生豆と浅煎り、中煎りをブレンドしています」。

「ローコーヒー グリーンコーヒーブレンド」この白っぽいのがグリーンコーヒーと呼ばれる生豆。

白っぽい粒がグリーンコーヒーと呼ばれる生豆だ。「ローコーヒー グリーンコーヒーブレンド」150g 1944円/ケイジュクコーヒー 0183-73-8150


毎日飲めるようスタンダードなブレンドにしているというその味は、やや酸味が利いていてフルーティ。そして飲んだ後は、スッキリとした爽快さが感じられる。

さらに、機能性重視でアンチエイジングを! という方には焙煎してないグリーンコーヒーがオススメだ。

コーヒーというよりもごぼう茶のような味のグリーンコーヒー。

コーヒーというよりもごぼう茶のような味のグリーンコーヒー。「慶熟式グリーンコーヒー」30g 864円/ケイジュクコーヒー 0183-73-8150


ほかにも8種類のシングルオリジンのスペシャルティコーヒーを展開しているが、意外にもデカフェのコーヒーも人気だという。

「女性研究員が妊婦だったときに、コーヒーが飲めず、デカフェは美味しくないと言っていたのを聞いてデカフェに“慶熟”をかけたところ、味が改善されたんです。日本でいちばん美味しいデカフェだと思っています」。

妊婦の方はもちろん、カフェインが苦手な人にもぴったりだ。

デカフェは、写真の「デカフェ グアテマラ」(150g 1404円)の他にも2種類をラインナップ。

デカフェは、写真の「デカフェ グアテマラ」(150g 1404円)のほかにも2種類をラインナップ。


「自然の与えてくれる恵みをどう取り入れるか、それがすべての原点」と語る高橋さんが専門家と開発を重ねて生まれたケイジュクコーヒー。

現在の販売先は、秋田の数店舗と株式会社理趣が展開するアパレルショップオンラインのみ。最近では愛飲者の要望に応えてサブスクもはじめたという。

体がよろこぶコーヒーの魅力を手に取って体感されたし。


[問い合わせ]
ケイジュクコーヒー
0183-73-8150

https://keijyuku.com

北村 渉=写真

SHARE

次の記事を読み込んでいます。