黒の型押しカーフレザーにメタルパーツの組み合わせで、精悍さを漂わせる「マキシ・ケリー」。ショルダーストラップをクロスボディにして着用すれば、よりアクティブな印象となるはず。 バッグH38×W42×D17cm 250万8000円、スーツ86万5700円/ともにエルメス(エルメスジャポン 03-3569-3300)
▶︎すべての写真を見る ついに男性のための「ケリー」が登場というニュースだ。まずは落ち着いて、この名作バッグのおさらいをしておこう。
歴史は1930年代に遡る。個性的な台形のフォルムに三角形のマチ。そして2本のレザーストラップを回転式クラスプで留める独自の仕様。ロベール・デュマによるデザインの女性用バッグである。
名前の由来は’56年まで時代を下る。妊娠中のお腹をこのバッグでとっさに隠した、グレース・ケリーの写真が報道。そんな彼女の愛用ぶりに敬意を表し、エルメスはこのバッグを「ケリー」と名付けた。
では、今回の男性用は何が違うのか? まずはそのサイズだ。半日以上の外出に見合う収納力。内部の多数のポケットに加え、後面にファスナー付きポケットを備え、使い勝手の良さも抜群だ。
また補強が施されたハンドルの高さはレディスよりも約2cm低い仕様に。それによりビジネスにおいても遜色なく使用できるフォルムと機能性に仕上がっている。
タイムレスなデザインが世界中の女性たちに愛されてきた「ケリー」。今ジェンダーレスという形で、改めてその普遍性にスポットライトが当たっているようにも思う。