▶︎すべての写真を見る 「失敗から学ぶ移住術」とは…… 日本を飛び出し、ハワイに移住して約10年が経つタレントの吉川ひなのさん。仕事と2女1男の子育てを両立しながら、異文化の土地で軽やかに暮らしている。
そんな吉川さんは今、どんな暮らしをしているのか? そして今後、ハワイ移住を考える人に役立ちそうな3つの教訓を教えてもらった。
話を聞いたのはこの人! 吉川ひなの●東京都生まれ。13歳でモデルデビュー後、一躍トップモデルに。数々の雑誌で表紙を飾り、女優や歌手としても活躍。2013年にハワイに移住し、夫と子供3人とともにナチュラルなライフスタイルを実践。近著に『わたしが幸せになるまで』(幻冬舎刊)がある。YouTubeやinstagramも要チェック!
32歳のときにハワイ移住を決意
吉川さんがハワイに移住したのは、オアフ島での生活に惚れ込んだことがきっかけだったという。
「もともとは結婚前の1年間、留学という形で英語圏の国に何カ所か住む予定でしたが、妊娠したことがわかり、留学という形じゃなくても最初に行くと決めていた、何度も訪れたことのあるオアフ島に行ったんです。
当時、東京の生活は仕事優先で、休みの日も仕事のために家で自分を整えておくというような、家=控室っていう感じだったのですが(笑)、ハワイでの生活はそれまで東京でしていた生活とは何もかもが違いました。
朝起きて散歩をして、ご飯を作って食べて寝る。外を歩いていても、誰も人のことを気にしないし、すれ違ったらみんなが笑顔で挨拶をしてくれました。
わぁ、私もこんな普通の生活を送れるんだ……!って、感動して。何もかもが新鮮でしたね」。
吉川さんは計画を大転換し、夫とともにオアフ島への移住を決意した。
子供たちの専属シェフでありドライバー
吉川さんの一日は、朝5時に始まる。体をほぐし、余裕があるときは瞑想を取り入れ、心身を整える。
家族の食事を準備するためにキッチンに立ち、朝7時に家を出て子供たちをスクールに送る。送迎は1日2回、1時間をかけて、決まって渋滞になる一本道を運転する。
「なんだかんだ仕事も忙しくしていますが、子供たち優先で過ごしています。食べさせるものにこだわりがあるし、アメリカは送迎が必須。今はシェフでありドライバーでもあります(笑)」。
物価の高さはアメリカ随一
昨今の物価高は、ハワイでも同様だという。
「11年前かな。1ドルが84円っていう時期が数カ月だけありました。いまは135円くらいで、凄まじい違いですよね。
しかも、ハワイは輸入に頼っている部分が大きいので、物価がアメリカいち高いと言われています。茗荷ひとつでも600円くらいするので、高級品ですよね(笑)」。
また、アメリカの医療費も超高額なことで知られる。
「私たちは病院にかかったことはないですが、友達に聞くと本当に大変そうです。旦那さんが病院へ運ばれたとき、保険に入っているにもかかわらず、3日間の入院で3万5000ドル(約460万円)くらいかかったと言ってました。入っている保険で受けられる治療も変わるんだそうです。
そして、病院に請求される額をそのまま払わず、一つ一つ確認すると最初の請求より安くなることがほとんどみたいです」。
物価高については個人のコントロールが利かないが、乗り越える工夫はそれなりにある。そのほかにも、この10年の間に吉川さんが得たハワイでの教訓がこちら。
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