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種カジのタネあかし」連載でもお馴染み、種市 暁さんが何やら面白いエキシビションを開催すると聞きつけ、ひと足先に行ってみることに。
下北沢駅から徒歩5分圏内の「サンゾウ トーキョー」は、
以前オーシャンズでもご紹介した種市さんも関わっているカレー&ギャラリー。
店内のギャラリースペースで行われていたのは、フラワーコラボレーター・志村大介さんと、盆栽プロデューサー・小島鉄平(TRADMAN’S BONSAI/松葉屋)さんによる、スペシャルコラボ作品のエキシビションだ。
左がフラワーコラボレーター・志村大介さん、右が盆栽プロデューサー・小島鉄平さん(TRADMAN’S BONSAI/松葉屋)
花や植物の美しさとエネルギーをシンプルに表現する志村さんと、米国ストリートカルチャーに影響を受けた新しい盆栽の形を生み出す小島さん。
どちらもビッグメゾンをはじめとする数々のブランドやアーティストとコラボレーションするなど、型にはまらない作品づくりが国内外から注目されている。
「植物のスペシャリスト同士のコラボ」と考えると、そこに特別な物珍しさはないように思える。しかし実は、今回の組み合わせは世界的にも珍しい挑戦的な取り組みなのだ。
「植物を扱うこと自体は同じですし、特に今回は桜という花木を使っているので同じ花ではあるんですけど、切り花の場合は切った瞬間から死に向かっているんですよね。
逆に盆栽は何十年、何百年と受け継がれていく、いわば美術品。長い時間をかけて成長する盆栽と、切った瞬間から死へ向かう儚い切り花では、時間軸が異なるんです。そういった時間軸の違うコラボレーション作品は、世界でも類を見ないんじゃないかと思います」(志村さん)。
開催を決めた時点では、桜ではなく“ザ・盆栽”ともいえる松を使おうと考えていた小島さん。切り花と盆栽の「生と死」との関係を話し合っていくうちに、桜で表現することになったそう。
「開催場所のサンゾウ トーキョーの店名“3”にちなんで、今回は推定樹齢30年ほどのしだれ桜を選びました。しだれ桜は寿命が300年くらいなので、この桜はけっこうヤングなほうですね。
今はまだ蕾ですが、開催期間中には満開になり、そして散っていきます。切り花との交わりから『生と死』を表現するため、この変化自体を作品としました。蕾が開くにつれて、大介くんが装飾してくれた葉や木々も変化していくので、その過程も楽しんでもらえたら嬉しいですね」(小島さん)。
桜は成長していき、その周りに装飾された切り花たちは枯れていく。作品からは、そんな生と死のギャップから生じるエネルギーを感じることができる。今日は蕾でも、次に行くときには満開かもしれないし、散っているかもしれない。行くたびにその変化を楽しめるのも見どころだ。
サンゾウ トーキョーは、フリープランナーの種市さん、オーナーの近藤さん、ボンベイ社長の磯野さんの3人によるカレー&ギャラリー。3人で「サンゾウ(=3象)」というワケだ。
エキシビションのテーマは「リンク」。まだまだ駆け出しだった頃に出会ったふたりは、当時から「いつか一緒に何かやろう」と誓い合っていたそうだ。
それから何年も経った今、共通の知人であるサンゾウ トーキョーのオーナー・近藤さんが縁を繋げ、今回のエキシビション開催に至った。まさに繋がり=リンクしたのである。
カレー店やギャラリーは星の数ほどあるけど、カレーを食べながらアートが見られる場所なんてほかにない。東京では開花宣言されたことだし、さっそく特別な桜とカレーのマリアージュを堪能しにいこうじゃないか。
【エキシビション概要】期間:3月18日(土)〜31日(金)11:30〜20:00
場所: サンゾウ トーキョー(世田谷区北沢3-19-20 reload 1-7)
電話:03-5738-7744
不定休
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