② 日本の老舗ブランドならではの、渋い発想とバランス感
「Free Trek」2万3100円/キャラバン 03-3944-2331
日本生まれの登山靴ブランド「キャラバン」が展開する「CRV(シーアールブイ)」シリーズにも注目したい。
1954年の創業以来、職人気質な登山靴を作り続けてきた同社が、よりアーバンシーンにも対応できる新たなシリーズとして、2022年度からスタートしたのがCRVである。
「フリートレック」は、その名の通り、シーンやフィールドを選ばず自由に歩き回るための性能を備えたモデルだ。
アウトソールだけを見ると、まさに登山靴!
一見スニーカーライクな見た目だが、このシューズの特徴は裏返して見るとよくわかる。
ソールには、本格的な登山靴にも使われるヴィブラムのLITE BASE「メガグリップコンパウンド」を採用。軽量かつグリップ力の高いアウトソールに仕上げ、そこにゴアテックスメンブレンを使った防水仕様のアッパーを組み合わせている。
しっかり登山靴仕様のスニーカーなのだ。
つま先のトゥガードはデザイン的なポイントにも。
擦れやすいつま先周りには耐久性の高いトゥガードを配したり、シューレースを引くと足全体を包むようにフィット感を出せたりと、細かなディテールまで抜かりがない。
街にも馴染むライトな雰囲気と、登山靴のようにフィールドをガシガシ歩ける高い機能性を持ち合わせたハイブリッドな一足である。
③ よりアーバンな雰囲気を持った注目作
「Cross Gen」1万9800円/キャラバン 03-3944-2331
同じくCRVシリーズで、よりアーバン寄りな雰囲気を求めるなら、「クロスジェン」が選択肢だろう。
柔軟性とクッション性に優れるミッドソールと幅広のアウトソールの組み合わせが、街使いによく馴染むフォルムを作り出し、シュータンに配されたロゴ入りテープは、モードな雰囲気さえ漂わせる。
しかし、こちらもフリートレック同様、アウトドアでガンガン履ける高い機能性も併せ持っていることをお忘れなく。
こちらも信頼と実績のヴィブラムソール採用モデル。
ミッドソールのシャンクは見た目以上にしっかり系。
アウトソールは、トレイルでも優れたグリップ力を発揮するヴィブラムのメガグリップを採用。ミッドソールを曲げようとしてみるとよくわかるが、見た目以上にシャンク(芯材)ががっちりしているので、岩や荒れたトレイルでも足元がブレずに安定し、歩行をサポートしてくれる。
登山靴ブランドらしいディテールと洒落たカラーリングが見事にマッチ。
つま先までシューレースが入ったデザインは、登山靴やアプローチシューズによく見られるもの。デザイン面のアクセントになるだけでなく、足先までしっかりとフィット感を高めることができる機能面での役割も兼ねている。
アーバンな見た目だが、キャラバンらしい登山靴のマインドを受け継ぐモデルと言えるだろう。
3/3