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「知らないと怖いカラダのサイン」とは…… インフルエンザや花粉症が流行る今の時季、ちょっとした喉や声の異変を感じている人は多いかもしれない。
「声のかすれはとても身近であるがゆえに、放置されやすい症状です。けれどその裏に、思いも寄らない大病が隠れていることがあるんです」と話すのは、医師の池田賢一郎先生だ。
話を聞いたのはこの人! 池田賢一郎●はたのだい耳鼻頭頸部クリニック院長。大学病院では頭頸部腫瘍を専門とし、多くの研究と臨床に従事。現在も喉頭がんや咽頭がんなどの早期発見と診断、治療に注力。
“声のかすれ”は、数々のがんのサイン
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――そもそも、声のかすれはどうやって起こるのでしょうか? 喉仏あたりにある喉頭という器官の中には声帯があり、この声帯が空気を振動させることで声が作られます。
声帯は筋肉と靭帯でできた2本のヒダのようなもので、その声帯になんらかの異常が起きるといつも通りの声が出せず、声のかすれなどとして表れます。
――声のかすれが表れる病気には、どんなものがありますか? もっとも身近なのは、喉に炎症を起こす「
風邪」ですよね。ほかにも声帯に突起物ができる「
声帯ポリープ」や、両側の声帯にペンダコのような硬いものができる「
声帯結節」などがあります。
――声帯に突起物……とても怖い響きです。 これらは喉の使い過ぎが原因で起こることが多く、正しい治療を行えば決して怖い病気ではありません。
けれど中には喉にできる「
喉頭がん」や、鼻の奥から食道の入り口までにできる「
咽頭がん」、「
肺がん」が隠れている可能性があります。
飲酒・喫煙者の声のかすれに要注意
――声のかすれが起こったら、一度はがんを疑うべきなのでしょうか? 「前日に大声を出した」「風邪を引いた」など思い当たることがあり、1週間程度の短期間で治るものであれば特に心配する必要はありません。
けれど、
日常的に飲酒や喫煙をする方で、声のかすれや喉の違和感が3カ月以上も続くような場合は疑うべきでしょう。
――喫煙や飲酒があり、症状が長く続くことがポイントなんですね。 声のかすれのほか、これらのがんに共通する症状としては
痰が絡みやすくなる、
食べ物が飲み込みにくくなるといった症状も見られます。
しかし、これらの自覚症状で風邪などと区別するのは、とても難しいと思います。
――風邪だと思って見逃してしまいそうです。特徴的な症状はありますか? 上咽頭がんでは鼻づまりや、片方の耳にだけ中耳炎や難聴が起こる場合があります。
また首にしこりができるのも咽頭がん・喉頭がんの特徴ですが、そのときにはリンパ節に転移するほど進行してしまっている可能性があるので、この場合も必ず医師の診察を受けてください。
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