こうして、小野さんは大学4年の秋から10月から「BYRE」をオープンさせる。BYREとは牛舎を意味するオールドイングリッシュで、祖父と父へのリスペクトの意味も込めた。
お勧めの古着も紹介してもらった。
「これは1970年代ぐらいのアメリカ製。セーリングとか船とか、そっち系のブランドとして発足したんですが、だんだんカジュアル要素が強くなっていったようです。個人的に大好きなので、いい状態のものがあると必ず買い付けています」。
税込1万7800円、襟部分のジップを外すと首元まで締められるというギミックも。
そして、植物担当である有里加さんの持ち場はこだわりのサボテンコーナーだ。
古着とサボテン、相性がいいと思います。
「今は寒いのでサボテンメイン。春に向けてお花やほかの植物も増やしていきたいです」と有里加さん。
イチ推しは北アメリカからメキシコ、南アメリカに400種ほどが自生しているマミラリア属の中の「仏頭」。
「マミラリアは丸々しくてやさしい色味や形のものが多くて好きなんですが、その中でも仏頭は棘が360度に付いているのが特徴で、触ると吸盤のような質感をしています」。
たしかにかわいいな……。
ここで、小野さんが言う。
「奥にアメリカ人のラッセルがいますよ。父親が乳牛をやっている頃からの知り合いで、日本の古いものが好きなんです。今は日本の古道具を仕入れたり、クリーニング済みのものをアメリカに送る作業を手伝ってくれています」。
本業は英語の先生というラッセルさん。
古着とサボテンでお腹いっぱいになっていたが、さらに奥には椎茸の栽培ハウスがあった。小野さん、どういうことですか。
「父親がやっているんです。去年から始めて今年が2回目の収穫。素人なので長年椎茸を栽培している方に菌床栽培を教えてもらったそうです。
調布のJAや市内のスーパーに出荷しているメイドイン調布の椎茸。
店内には流木も売っていた。御殿場のダムにある集積所でもらってきたもので、花やサボテンを板付けするとインテリアになるという。
古着、サボテン、椎茸に流木も加わった。
なお、植物担当の有里加さんは2月からフラワーデリバリーを始めた。まずは、近隣の店舗に声を掛けながら販売エリアを増やして行きたいと言っていた。
1カ月3300円で四季折々の花で店舗が華やぎます。
情報量が多すぎる楽しいひととき、ありがとうございました。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
右下はオリジナルで考えた謎のキャラクターとのこと。
[取材協力]BYRE
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