▶︎すべての写真を見る 無名の才能を発掘する、世界で最も有名なオーディション番組「ゴット・タレント」。
本家イギリスのほかに、アメリカやインド、中国、フランスなど72カ国で番組が制作され、放送は世界194の地域に及ぶ。
2月11日(土)からはいよいよ日本版「ゴット・タレント」がABEMAで放送されるとあって、話題を呼んでいる。
世界を沸かせたスーザン・ボイル
世界を沸かせたスーザン・ボイル。 ©︎Doug Gifford/Getty Images
番組史上、最も有名になった挑戦者といえば、当時47歳でイギリス版「ブリテンズ・ゴット・タレント」に登場したスーザン・ボイルだろう。
垢抜けない中年女性という出で立ちで登場したスーザンを冷やかしの目で迎えた客席だが、ひとたび彼女が歌い始めると、会場は感嘆と感動の渦に包まれた。
スタンディングオベーションで拍手喝采を浴びたスーザンはその後、プロの歌手としてデビューした。
また、学校でいじめを受けていた少年が2人組で自身の辛い経験をラップにし熱唱した回も、番組の公式YouTubeで2.4億再生を記録。彼らは今も「Bars and Melody」というボーイズユニットで活躍している。
歌やダンスがうまいというのは言うまでもなく、挑戦者各々の人生ストーリーも涙を誘う。
ハンカチなしには観られない神回が、「ゴット・タレント」には数えられないほど存在するのだ。
世界の「ゴット・タレント」に挑戦した日本人
自分の才能を世界の「ゴット・タレント」で試した日本人挑戦者も多い。
2013年に「アメリカズ・ゴット・タレント」にチャレンジしたダンサーの蛯名健一さんは、キレキレのロボットダンスをステージで披露。日本人で唯一、優勝した経歴を持つ。
2019年、芸人のゆりやんレトリィバァさんが同番組に登場したのも記憶に新しい。2022年には、ジャニーズ事務所のTravis Japanが準決勝にまで進む快挙を成し遂げた。
そもそも「ゴット・タレント」の仕組みはどんなものか。
まず、数ある応募者の中から書類・ビデオ・対面などの選考を経て、審査員4名の前でパフォーマンスをするメンバーが決定する。緊張感のある大舞台でパフォーマンスを行い、審査員4名のうち3名が「YES」と言えば、次のステップへ進む権利が与えられるシステムだ。
ただし、3人が「YES」を出さなくても次のステージへ無条件に進出できる「ゴールデンブザー」という切り札もある。これは番組のシーズン中に、各審査員が1回だけ押すことのできるボタンで、挑戦者は次のステップへと一気に通過することができるというわけだ。
このゴールデンブザーを日本人で初めて獲得したのが、2022年にイギリスの「ブリテンズ・ゴット・タレント」にママチャリで登場したマジシャンの岩崎圭一さん。
ゴールデンブザーは「人生が変わるボタン」と呼ばれている通り、岩崎さんはゴールデンブザーを獲った後、自らの長年の夢を叶え、現在はなんと手漕ぎボートで大西洋を横断している。
ちなみに「ジャパンズ・ゴット・タレント」では、日本版ならではのルールも存在する。先述したゴールデンブザーは、各審査員が1回ずつではなく、審査員全員の総意のもと最大2回まで押すことができる。
また、放送は準決勝以降となり、優勝者が決まる決勝は2月25日(土)19時から生放送される。優勝者は、審査員4人ではなく視聴者からの投票で決まるため、視聴者も審査員のような心持ちで番組を楽しめそうだ。
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