▶︎すべての写真を見る 「偏愛スニーカー三番勝負」とは…… プロダクトはもちろん、ヒストリーからフィロソフィまで「ニューバランスのすべてが好き」と語る料理人の鳥羽周作さん。
所有する150足以上のコレクションの中から、今の気分で厳選した偏愛3足について、自身の料理に喩えて語ってもらった。
鳥羽周作●1978年生まれ。sio株式会社、シズる株式会社代表取締役。Jリーグの練習生、小学校の教員を経て、31歳で料理人へ転身。2018年にオープンした代々木上原「sio」は、ミシュランガイド東京2020から4年連続で一つ星を獲得。
【一皿目】「990v3“ムーンビーム”」(=ニョッキとアスパラガスのクリームソース)
鳥羽さんが抱くニューバランスのイメージは、「決して派手じゃないけど、実直に本質を追い求め続けているブランド」。
「攻めてる感じを秘めつつも、基本の定番モノをブラッシュアップしていく。そんなスタンスが料理とも通じるなぁって、シンパシーを感じてます」。
そこで一足目に登場したのが「
990v3 “ムーンビーム”」。
テディ・サンティスがクリエイティブディレクターを務める、“Made in USA”コレクションのひとつだ。
「テディが携わった“v3”の中で、これがいちばん好きですね。何といってもカラーリングが良い。例えばNロゴやソールのグレーにしても、いつものニューバランスのソレじゃないチャコールグレーで、ちょっとネイビーっぽく見えるというか、絶妙ですね。
それに白の使い方も洒落ている。クリームっぽい色味がスエードの質感ともすごくマッチしてます」。
定番のデザインに新たなカラーアレンジを施して、飽きのこない一品にまとめた本作。
基本、990シリーズはそれぞれに良さを感じているが、こと“v3”に関しては、割と強めのカッチリしたホールド感が気に入っているとか。
「ネイビーの服を着ることが多いので、今日みたいなスウェットのセットアップとの相性もバッチリ。特に春に履きたくなるデザインですね」。
これを鳥羽さんの料理に例えるなら、「
ニョッキとアスパラガスのクリームソース」が当てはまるという。
「これはウチの店の超定番料理のひとつなんですが、ニョッキの軽さを調整したりとか、毎年ちょっとずつ進化させています。
定番なんだけど、その時々で最適なチューニングを施す、みたいなところが、この990v3に例えられるかなと」。
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