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Q4. 受講は誰でもできますか?
A. ハワイで農業をしたい人なら誰でも受講ができます

もちろん可能です。ただカリキュラムは非常に厳しく、スピードが速く、受講者は強い自己管理力が必要です。応募者の選考に考慮する要素もいくつかあります。

それは、プログラムが終了したのちハワイに滞在して農業を営む予定があるか、地元の農業コミュニティの一員になったことがあるか。自分の農地を所有しているかなど。

私たちはハワイに留まり、食料生産量を増やすことに真剣に取り組んでくれる人を求めています。



Q5. 農家として自立する経営学とは?
A. 自分で作った作物を実際に売る講義もあります

財務目標、販売戦略、生産コスト、マーケティング、ブランディングなど、農業ビジネスが学べます。例えば、フィールドコーチのアドバイスを受けながら自身で手掛けた作物を実際に販売するというレッスンがあります。

ビジネスコーチとともに販売計画を立て、販売先を開拓してセールスするというもので最終的にはビジネスプランを発表して修了。実践的な学びを得られる内容です。



Q6. ハワイの農作物のポテンシャルとは?
A. 土壌は十分に肥沃。可能性は作る人次第です

サトウキビや、パイナップルなど果物の生産量はかねてより高く、しかし土壌には、より多種多様な農作物を作れるポテンシャルがあります。当プログラムでも、タロイモやトマト、ハーブ類など20種以上の作物を作っています。

また農業を学びたいとアプローチしてくる人が多いことにも、ハワイの農業の未来に大きな可能性を感じます。



Q7. なぜハワイの農業は衰退し、なぜ今再起を目指すのですか?
A. 州内の経済活性化と自給率向上が大きな理由です

1960年代に食料輸入が本格的に始まり、同じ頃に観光業が成長をしだすとハワイの農業は衰退していきました。既に触れましたが、ハワイの土壌には多くの作物を栽培するポテンシャルがあります。

問題は、作物を生産してもビジネス面での持続可能性が乏しいシステムにありました。現在の食料自給率は10%ほど。州としては2030年までに州内の食料生産量を2倍に増やし、消費される食料の20〜30%を地産のもので賄うという目標を掲げています。

こうした流れの中で、私たちも、地元で作り、販売し、地域経済を活性化させる農家を増やし、農業に持続可能性をもたらせたいと考えています。

HISASHI UCHIDA=写真 小山内 隆=取材・文 伊澤慶一=文

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