農ライフに関する素朴な疑問を『ビジネスパーソンの新・兼業農家論』の著者・井本喜久さんが徹底解説!
土地の選びから稼ぎ方まで、“続けるコツ”を伝授します。
【はじめ方編】は
こちら | 教えてくれたのはこの人 井本喜久 1974年、広島県生まれ。限界集落にある米農家出身。東京農大卒業後は広告業界で活躍。2017年「世界を農でオモシロくする」をテーマにインターネット農学校、The CAMPus(ザ・キャンパス)を開校。2020年より小規模農家の育成に特化した、コンパクト農ライフ塾を開始。著書に『ビジネスパーソンの新・兼業農家論』がある。https://thecampus.jp/compactagri |
Q. 自分で作る野菜と売っている野菜、どうおいしさが違うの?
A. 採れたて野菜には自然のエネルギーが循環しています。
農業は大きく分けて3つの栽培方法があります。ひとつは農薬も有機肥料も使わない「自然栽培」。そして農薬は使わないけど有機肥料を使う「有機栽培」。今までどおり農薬や化学肥料などを使う「慣行栽培」です。
農薬と呼ばれるものの中には自然由来のものもあるので全面的に否定しているわけではないですが、やはり自然に近い形のほうがおいしいのかなと。自分の作る野菜はすべての工程をコントロールできるから安心だし、手間暇かけて育てたぶん、気持ちの入り方も違うはず。
何より採れたてを食べられるというのが最大のポイント。食べる直前まで土の中で成長を続けていたわけだから、野菜のエネルギーがまだぐるぐると回っている状態なんです。苦さや甘さなど、それぞれの個性がはっきりしていてとにかく美味しい。
もしたくさんの野菜を自分で育てられなくても、信頼できる人や顔の見える人から購入するのがおすすめ。そういうことも「おいしい」につながると思います。
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