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その他にも、新型セレナには家族のためのさまざまな「目に見えない」性能が与えられた。

例えば「静粛性」。家族みんながストレスなく会話を楽しむには、静かなのがいちばんだ。

車内を静かにする方法のひとつに、遮音材を増やす手段がある。当然、新型セレナにもあちこちに遮音材が使われているのだけれど、スライドドアの中にまで詰め込んだ。

実はスライドドアの中って、ドアを電動でスライドさせるためにさまざまな器具を備えたり、配線を通す必要があるため穴が多い。穴に配線を通した後に残る隙間も含め、1つ残らず穴を埋めたという。

またe-POWER搭載車は、エンジンによる発電のタイミングにも気を配る。エンジンを制御する技術がなにかと賢い。

何しろナビを使って目的地までの経路を先読みし、例えば上り坂など「ここでエンジンをかけて発電するとうるさいよな」ってところは発電しないように、そのためにどこで充電しておくか自動で考えてくれるのだ。

しかも走行時の車速や渋滞情報、エアコン使用状況などいろんな情報を加味して。

バックドア上部だけでもこのように開けられるから、ちょっとした荷物を出し入れしやすい。床下のアンダーボックスの荷物も取りやすい

バックドア上部だけでもこのように開けられるから、ちょっとした荷物の出し入れに便利で、床下のアンダーボックスの荷物も取り出しやすい。


ほかにも「子供が前の席の背もたれを蹴るのは当たり前」だからと、全席の背面にも撥水・防汚素材を採用。また3列目シートは誰が座っても快適にドライブを楽しめるよう、シート厚はクラス最大級、かつスライドやリクライニングができる。

アウトドアで家電が使える、待望の100V・1500Wのコンセントはふたつ用意されている。


とまあ、ほかにも家族のための機能や装備はたくさんあるけれど、新型セレナは目に見えないところまで家族のことを徹底的に考えたファミリーカーだと言える。

最新のデジタルテクノロジーはもちろん、アナログでも徹底的に「家族目線」に拘った新型セレナ。

スポーツカーやオフローダー好きじゃなくても激しく共感できる、“技術の日産”を体現した一台なのだ。

籠島康弘=文

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