生きていることに感謝しつつ、これからも歌い続けたい
ライヴのステージや、映画・ドラマのカメラの前に立っているとき以外の、吉川の日常の一端が見えてきたような気がする。
「趣味は何かって聞かれたら土いじりとか草むしりとか……全然STAY YOUNGじゃないよね(笑)。でも、曲作りとかレコーディングのときって、ずっと機械に囲まれた生活をしているから、その反動もあるんだと思います。
それに、草刈りや水やりなんかも、やりようによっては体幹トレーニングになるんです。どうせやるなら、そのほうが効率もいいし、楽しくなるでしょ? 僕も、楽しいほうがいいので、実はいろいろと考えているんです。
走るのは景色が変わるからいいけど、泳ぐときは、プールの底に映像が出るようになり、映画やニュースを観られたら面白いんじゃないかとか。観ながら泳げるなんて最高だと思いませんか?
そういえば、ちょっと前までは、走っている途中に公園があったら、そこの遊具を使って筋トレをしていました。うんていとか。でも、平日の昼間に大の大人が黙々とそんなことをやっていたら不審者に見えるみたいで……。
子供が近づいてきそうになったら、近くにいたお母さんが『そっち行っちゃダメ!』って……(笑)。だから、最近それはやめました」。
何事も楽しもうとする前向きな気持ちが大事だと語る。
「僕からオーシャンズ読者の皆さんに伝えられることがあるとすれば、例えばカラダを絞る、鍛えるというと大変かもしれないけれど、余計なものがカラダに付いていると、どうしても着る洋服の選択肢が狭くなるでしょう。
それよりは、ちょっとのがんばりで、ファッションを楽しめるようになったほうがいい。そうすると、いろいろなことが好転していくんです。逆へ行ってしまうと、悪循環が続く。
僕も、30代でポリープの治療をしていた時期、薬の副作用でホルモンバランスが崩れ、一気に体重が増えてしまって。そのときは、気持ちが後ろ向きになりました。
薬のせいであるとしても、それを言い訳にしたくないんです。特にお客さんには関係のない話なわけで、乗り越えていくしかないですし」。
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