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2022.11.21

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「ビールは健康にいい」と言えるたった1つのワケ。お酒の席で得られる幸せホルモンの正体

健康への悪影響が心配されがちなお酒。しかし、実は「健康にいいお酒」はすでにある(写真:Rawpixel/PIXTA)

健康への悪影響が心配されがちなお酒。しかし、実は「健康にいいお酒」はすでにある(写真:Rawpixel/PIXTA)


当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら

ビールを飲めば健康になれる。そう聞いてあなたは眉に唾をつけるでしょうか。一般的には酒類は健康への悪影響が心配されがち。しかし、ビールが持つ意外な側面に着目して、売り上げを伸ばしている企業があります。キシリトールガムをブームにした立役者である藤田康人氏の著書『ウェルビーイングビジネスの教科書』からその企業の取り組みを一部抜粋・再編集してご紹介します。

「健康にいいお酒」はすでにある?

お酒は体に悪い。

一般的には、そう思う方が多いでしょう。

お酒は飲みすぎると、肝臓や心臓、消化管、脳の疾患につながります。睡眠障害やうつ病などの心の病を引き起こすこともあります。

もちろん、リラックスやストレス発散といったプラスの効果も言われてはいますが、それらを割引いても体に悪いという側面が強調されがちではないでしょうか。

しかし、実は「健康にいいお酒」はすでにある、と言えばみなさんは驚かれるでしょうか。

新しいタイプのお酒が発明されたという意味ではありません。みなさんの身近にある、普通のお酒に、ある視点を加えることで健康効果が見えてくるのです。

ヒントは「幸せホルモン」です。幸福感は、脳内で分泌される物質が、脳の神経細胞などに作用することで生まれます。

具体的には、神経伝達物質のドーパミン、セロトニン、そしてホルモンのオキシトシン。

これら3つが幸せを感じるために重要な物質で、耳にしたことがある人も多いと思います。

「安心、やすらぎ」といったことを感じるときにセロトニンが分泌され、そこで味わうことができるのが「心と体の健康からくる幸福」である「セロトニン的幸福」。

夫婦、恋人、親子、兄弟、友人といった相手との安定した関係によって生まれるプラスの感情や喜びなど、他者との交流、関係によって生まれる「つながりの幸福」が「オキシトシン的幸福」。

お金を得る、欲しい物を手に入れる、あるいは昇進・昇給といった仕事での成功など、何かを得たり達成したりしたときの喜びや幸せからくる「成功の幸福」が「ドーパミン的幸福」。

重要なのは、3つの幸福の優先順位

精神科医の樺沢紫苑氏は、著書の中で、この3つの幸福の優先順位が非常に重要であると述べています。

優先度が高い順から

セロトニン的幸福 ⇒ オキシトシン的幸福 ⇒ ドーパミン的幸福

この順番を間違えると、幸福になるどころか、最終的には不幸になる可能性もあるのです。

なぜなら、心身の幸福があって初めて、ドーパミン的な幸福が得られるからです。

なかでも、お酒と関わりが深いのが「オキシトシン」です。

先に述べたように、お酒は適量なら気持ちをリラックスさせる効果があります。また、お酒を介して誰かと一緒に過ごすことで、人と人とのつながりを作り、さらに深めていくことができます。


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