相性のよい人たちの中でリスキリング
さらに言えば、定年後再雇用者を性格的に相性のよいチームに配置することも重要です。
JHRの「中高年ホワイトカラーの中途採用実態調査」によると、中高年を中途採用した際に(中途採用にはリスキリングは必須です)もっと評価しておいたほうがよかったもの、つまり、入社後になってその重要性に気づいたものとしていちばんだったのは「人柄」でした。
人柄≒性格の不一致のようなことが障害になっていては、ただでさえ大変なリスキリングを上手に遂行することはできません。
シニアはスキルだけでなく、性格もなかなか変わらないのですから、性格での適材適所も前提にすべきでしょう。
対象者と上長の相互理解、信頼関係が肝
学習成果は、「学習行動」(何をどう学ぶか)×「学習動機」(学ぶ意欲)で決まります。
それぞれの個性に合わせた適切なリスキリング目標に向かって、相性のよい人たちにサポートされながらモチベーション高く学んでいくことで、リスキリングの成果は向上していくことでしょう。
逆に、周囲との人間関係もよくない環境において、全員一律苦手なものを無理やり学ばされていては、リスキリングの成果は望むべくもないでしょう。
そのためには、リスキリング対象者と支援者(上長)が相互理解を深め、信頼関係を築くことが最初のステップになるのではないかと思います。