環境への配慮は自分たちでできることから
自然エネルギーを有効利用する「星のや軽井沢」の水力発電施設。
星野リゾートでは軽井沢事業所で2011年11月、ホテル業界初のゼロ・エミッション(運営によって生じる廃棄物の単純焼却・埋め立てゴミゼロ=リサイクル率100%)を達成しています。
軽井沢事業所では現在もエネルギーの約7割を、自家水力発電、地熱利用設備の導入、温泉排熱利用設備の導入によって自給自足するなど環境経営に力を入れています。
ウォーターサーバーを設置。ボトルのレンタルサービスも行う。
そのノウハウを西表島ホテルでも活かして、まずは自分たちが継続できることからはじめています。ゴミを出さない、ペットボトルフリー、リサイクルの徹底などです。
お客様には、チェックイン時に西表島の自然環境をきちんとご説明し(インフォームドチェックイン)、ウォーターサーバーの導入や使い捨てアメニティ削減などへのご理解を求めながら、ゼロ・エミッションを目指しています。
「責任ある観光」、保護と活用を両立していく
足跡などイリオモテヤマネコの痕跡を探すツアーが登場。
エコツーリズムリゾートを発表するにあたり、まず地域の方々に私たちの考えをお話しました。強く共通認識が得られた方と一緒に、新しい取り組みをはじめています。
例えば2021年8月からスタートした「イリオモテヤマネコ痕跡ツアー」は、イリオモテヤマネコを守る活動を365日行っているナチュラリストガイドによる日中の痕跡ツアーです。
生息域を訪ねながら、フンからは食事内容を、足跡からは行動が想像することができ、生態を知ることができます。
その前段階の入門編として、たくさんのお客様に気軽に参加していただける無料アクティビティ「イリオモテガイドウォーク」や「イリオモテヤマネコの学校」がはじまりました。ホテルスタッフが、野生動物をこよなく愛する「ピッキオ」と連携して、エコツーリズムのガイドノウハウを学んでいます。
島の名ガイドさん達にサポートいただき、世界自然遺産を保護しながら活用し、楽しい旅をご提案する「エコツーリズムリゾート」の実現に向かって、スタッフ一同、西表島愛に燃え、日々奮闘しています。
| インタビュアー 旅ジャーナリスト のかたあきこさん 福岡県福岡市出身。町、人、温泉、宿をテーマに28年間、全国取材。テレビ東京『ソロモン流』で旅賢人と紹介される。温泉ソムリエアンバサダー、睡眠健康指導士、傾聴スペシャリスト、サウナ・スパプロフェッショナル、日本茶アドバイザー。星野リゾートとの出会いは90年代、「ピッキオ」ツアー参加から。 |