西表島エコツーリズム協会会長 平良彰健(たいら・しょうけん)さん●沖縄県西表島出身。25年前からエコツアーを手がける「浦内川観光」の代表であり、西表島エコツーリズム協会の会長も務める。国際親善の場では、西表島の民謡を当地の外国語バージョンで披露するなど島をPR。大阪での料理修行経験を活かし、記念日を飾る「キッチンイナバ」を経営。
当記事は「星野リゾート」の提供記事です。元記事はこちら。 2021年7月、奄美大島、徳之島、沖縄島北部とともに世界自然遺産に登録された西表島。島の90%が亜熱帯の原生林で覆われ、イリオモテヤマネコをはじめ絶滅危惧種も生息するなど、その生物多様性が魅力。そこには日本における「エコツーリズム」先駆けの島として長年活動している人がいた。
西表島に日本初のエコツーリズム協会が誕生
西表島エコツーリズム協会は1996年、日本初のエコツーリズム協会として誕生しました。
当時私は、竹富町観光協会の青年部長で、欧米などで広がる「エコツーリズム」を西表島も今後、取り入れていこうという先輩方の意見に賛同して、設立メンバーとして活動していました。
地域関係者みなで週に何度も勉強会を開き、国内外の研修会に参加しながら、エコツーリズムのあり方を模索しました。自然を保護し活用しながら、持続的に価値を生み出す、あり方です。
自然の中に入り込んでいくカヌー体験が人気。
全国に先駆けてカヌーでのエコツアーを始めました。
西表島は雨が多いため河川がよく発達し、沖縄県最大の浦内川をはじめ大小たくさんの沢や川があります。見所となる滝も豊富です。
河口の川岸にはマングローブ樹林が発達し、カヌーツアーでは、ヤエヤマヒルギやオヒルギといったマングローブほか亜熱帯の植物を間近に見られ、ガイドの説明とともに自然を深く知ることができます。
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