「弊社の看板娘」とは…… 新卒時の会社選びはさまざまな決断を強いられる。
今回はそんな経験を経て仕事に邁進している看板娘だ。
▶︎この記事の画像ギャラリーを見る ミクシィ、ロッキング・オンなどがオフィスを構える渋谷スクランブルスクエア。
エレベーターで21階へ。訪れたのはメディア事業、インターネット広告事業、ゲーム事業などを手掛けるサイバーエージェントだ。
エントランスでは同社グループの人気キャラクター、アベマくんが出迎えてくれた。
犬なのかクマなのか、何の動物なのかは不明とのこと。
中に入ってオフィスを覗くとーー。
看板娘を発見。
はい、ご登場いただきますよ。
「よろしくお願いします」。
今回の看板娘は入社半年、インターネット広告事業のブランドクリエイティブ部門で働いている向田朱里さん。幼稚園の途中まで宇都宮で暮らした。
4歳のクリスマスのときの写真を見せてもらった。
左からお母さん、本人、幼なじみ、幼なじみのお母さん。
宇都宮には思い入れが強い。幼稚園児ながら、はっきりと覚えているエピソードがある。
「母は私のことを『天真爛漫で、ちょっと変な子』と思っていたようで、そういう話を幼稚園の副園長さんにしたんです。そうしたら、『感受性が豊かなんですよ』と言ってくれて。すごく嬉しかったんですよね」。
小学校に上がると画才も発揮する。
小学1年生の絵とは思えない。
「当時は自分の中で妖精を飼っていると思っていました。電車とかに乗っていると、外で飛んでいる妖精に置いていかれるんじゃないかと心配になったりして。念力を送ると私の体内に吸収されて一緒に移動できるというような遊びをしていましたね」。
うん、たしかに感受性が豊かですね。
舞台に立つのも好きで、演劇デビューも同じく小学1年生。『光の王国』という児童演劇で、赤組と青組の2つのグループのうち、青組のリーダーの妹役を演じた。
隣の男性は“プロフェッサー”と呼ばれていた演出家の久米伸明さん。
その後、中高一貫の女子校を経て早稲田大学商学部に進学。人材・人事系の学科を専攻し、広告の授業も受けたという。
「英語サークルにも入りました。ディベート、スピーチ、ディスカッション、英語を使って遊ぶほんわか系という4つのセクションがあって、私はほんわか系でした」。
2年生の夏休みには合宿でリーダーを任され、最終日にはメンバーの寄せ書きが書かれた色紙やライト(名前が「あかり」なので)などをもらう。
嬉しくて泣いた直後の1枚。
コロナ禍の前は友人と旅行にもよく行っていた。
印象的だったのは、2年生のときに訪れた香川。4泊5日で四国を一周しようと話していたが、香川が楽しすぎて他の県にはたどり着けなかったそうだ。
直島で草間彌生の「赤かぼちゃ」に乗ってニヤニヤする朱里さん。
そして、香川といえばうどんだ。
気になる店舗をいくつか選び、レンタル自転車で巡った。自分で麺を茹でてダシ汁をかけるセルフスタイルの人気店、「さか枝」も押さえている。
地元の人に混じって150円ぐらいの名物うどんをすすった。
朱里さんは大学時代にライフワークも見つける。
「新歓の時期に英語サークルでも勧誘しようとなりましたが、大学にはもっと大きい英語サークルがたくさんあるんです。集客がやばいので、私が専用のTwitterアカウントを作って質問箱で『お悩み募集中。何でも答えますよ!』とアピールしました」。
届いたひとつひとつのお悩みに3000字ぐらいの長文で答えていたら、認知度が徐々に高まる。面白がってもらえた感触を得て、新歓の時期が終わったあとも個人の
noteで「お悩み相談室」を引き継いだ。
悩み相談に乗ったり、エッセイを書いたり。
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