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川で特に危険な場所はどこ?

出典:河川財団『水辺安全ハンドブック』

出典:河川財団『水辺安全ハンドブック』


もちろん、装備さえ整えれば安全というワケでもない。川によっては、入水そのものをやめたほうがいい場所もある。

「深い川や流れの速い川は危険だ、という認識は多くの方が持っているかと思います。しかし、川は天候などの影響で流れや水深が急激に変化する場所も多く、それはなかなか水上からは判別しづらいものです。

ですから、たとえ穏やかに見える場所でも急に近づかずに、よく確認してから入ることが大切。また、堰堤や関といった人工建造物の周りも複雑な流れが発生しやすいので、近づかないようにしましょう」。

田村先生によると、特に危険なポイントは以下のとおり。

①「流れの中に白波や泡が立っているところ」
水中の岩などの障害物に流ればぶつかって波が生じていたり、急な落差で波が生じている危険性が。無闇に近づかないようにしよう。

②「川の幅が狭くなっているところ」
岩と岩の間など、急に水路が狭くなっている場所は下流に向かって吸い込まれるように流れが早くなっており、流される危険性も高し。

③「堰堤(堤防)」
堰堤とは、川を横断する背の浅いダムのこと。落差で滝のような流れが生じる。水流も複雑で、下流側から上流に向かう流れが発生していたり、滝壺のように底が深くなっている場所も。

④「川底が見えないところ」
川底は岩や溝で複雑に形成されている。水面は穏やかに見えても、水中の流れは激しいケース。濁っているところや底が見えないところでは泳がないこと。

⑤「水際にある大きな岩や崖」
川に面した大きな岩や崖。その水面下の部分は、水の流れで大きくえぐれている場合がある。岩の下に向かって強力な流れが発生しており、近づくと引きずり込まれる可能性も。

⑥「中洲」
川の中に存在する陸地(中洲)部分は、増水時に水没してしまう可能性がある。あまり近づかず、間違っても中洲でテントを張ることなどは避けよう。

とは言え、その土地に不慣れな人がいきなり見ても状況判断は難しい。基本的にはキャンプ場で指定された遊泳地など、安全な場所以外での遊泳などは避けよう。


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