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2022.08.19

ライフ

サーフィンはブラジルでメジャーになりつつある。水野亜彩子が見たサーフィンの世界大会



当記事は「FINEPLAY」の提供記事です。元記事はこちらから。

皆さん、こんにちは。水野亜彩子です。

今回は地球の裏側、ブラジル リオデジャネイロ サクアレマで2022年6月23日〜6月30日に開催されたWorld Surf League Championship Tour 第8戦 Oi Rio Proについてお話しをさせていただきたいと思います!

トッププレイヤーたちのメンタルの強さを痛感した大会

Thiago Diz/World Surf League

Thiago Diz/World Surf League


早速ですが今大会で優勝したのは、メンズ部門がフィリぺ・トレード(BRA)、ウィメンズ部門がカリッサムーア(HAW)でした。両者ともにイエロージャージ、現在の世界ランキング1位の今シーズン絶好調な選手です。

サーフィンの大会は相手も居ますが自然の中で行うスポーツなので、波をよむ力、波を待つ忍耐力、そして良い波でしっかりと技を決めていくメンタル力が必要となります。

今大会は高難度の技を決めるスキルはもちろんのこと、波を待つ忍耐力、その待った波で決めきれるメンタル力が重要ということを改めて感じるファイナルでした。

メンタル面が好調な選手はどの波でも、どのような波のコンディションでも対応できる上に、ツアーは世界各国で行われるので、時に連戦や、夏の気候からすぐに冬の気候などにも対応出来る強さが必要となります。

現在世界ランキング1位の両者は今シーズンは特にコンディションや自身のメンタルのコントロールが優れているなと感じました。

今シーズン初優勝となったカリッサ・ムーア

ワールドチャンピオンを5回獲得し、TOKYO2020オリンピックでも金メダルに輝いたカリッサ・ムーアは、今シーズンも常に上位をキープしていましたが、あと一歩というところで優勝には届かないもどかしい状況が、続いていました。

今大会のファイナルでは世界ランキング2位のジョアンナ・デフフェイ(FRA)との戦いになり、2022年5月末から6月の頭にかけて行われていたRoxy Pro G-LANDでも、この2人がファイナルで対戦し、その試合ではジョアンナ・デフェイに軍配が上がりました。

Daniel Smorigo/World Surf League

Daniel Smorigo/World Surf League


今シーズン2回目のマッチアップとなった今大会は、中盤に7.5ポイントをジョアンナ・デフェイがスコアし終盤まで1位の座をキープしていましたが、その間もカリッサ・ムーアは果敢にかなり際どいセクションに技を繰り広げるも、着地でバランスを崩してしまい、なかなか得点に繋げることのできない苦しい時間が続いていました。

誰もが、このままジョアンナ・デフェイの優勝か・・・と思っていた残り時間1分。カリッサ・ムーアのところに、LIVE配信でもわかるほどサイズがあり形が良さそうなビッグウェーブが。

これがラストチャンスという波で、逆転に必要なスコアが6.41ポイントでしたが、今大会のウィメンズ部門ハイエストスコア9.5ポイントを叩き出し、逆転初優勝となりました。

見ている私もドキドキヒヤヒヤなラストウェーブ。窮地に立たされた状況で、あの波を引き寄せ、そして決められるメンタルの強さに感銘を受けました。

また、逆転に必要なスコアが6.41ポイントのところ、無難にいかずしっかり攻めきり、9.5ポイントを出すというスキルの高さと、メンタルの強さ。

この最後のチャンスというシチュエーションで女子のハイエストスコアをマークできる強さはやはり、ワールドチャンピオンに6度輝き、オリンピックでも金メダルを獲得したメンタル力なのだなと感じました。


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