やがて就職活動の時期がやってくる。瞭さんは子供の頃からお父さんに誘われて、映画のエキストラも何度か体験していた。そんなこともあり、漠然と「メディア業界で働きたい」と思っていたそうだ。
「出版社、テレビ局、映像制作会社などを回ったんですが、なかなか上手くいかず……。そんなときにPR業界というものがあることを知って、現在の弊社を受けたんです」。
入社直後からどんどん仕事をやらせてもらえる環境は理想的だった。現在、2年目。これまでで印象に残っている仕事を聞いてみよう。
「入社して半年ぐらいの時期、JALのLCC、ZIPAIR(ジップエア)のフルフラットシートなどの機内取材にひとりで行かせてもらったんです」。
その情報をどこに売り込むかという段階で、瞭さんが選んだのは『GQ JAPAN』。「もちろん面識はないので、乗り物の記事をよく書いていた編集部員の方のインスタを探して、そこからDMで依頼をしました」。
その結果、有名コラムニストの方がシートを体験取材するというウェブ記事が完成。クライアントの満足度にもつながったという。
各座席にはモニターがない代わりに、タブレットホルダーを設置。
ところで、さっきからテーブルの上の『OCEANS』が気になっているんですが。
何やら付箋も貼ってある。
「オーシャンズさんにもZIPAIRの記事を書いてもらったんです。今年の3月号にて、賢くラグジュアリーな旅をするために「あえてLCCを使う」という選択肢もあるといったテーマのもと、ご取材していただきました」。
これは瞭さんの担当ではないが、フロントステージが仕込んだ記事。
2年目も半ば近くの瞭さんを推薦してくれたのは社長の千田絵美さん。さらに仕事への意欲を見せる看板娘、いかがでしょう。
「広報とPRの会社なので、社外の方とお話しする機会が多い。そういう意味で、コミュニケーション能力にかなり長けています。何となく人に好かれるというか。
きちんと挨拶をする、メールを早く返信する、締め切りをちゃんと守るなど、基本的なことも完ぺきです」。
2016年にフロントステージを設立した千田さん。
瞭さんは電話やメールのみならず、ときには手紙というコミュニケーションも駆使する。
いつも連絡している出版社の近くに行く用事があったとき、PR案件の案内をと思って立ち寄ったが、担当者が不在だったため、手紙を受付に託したそうだ。
このきめ細かい対応も武器となる。
なお、瞭さんの得意分野は美容関連や女性向けグッズ。自身が使うコスメにもこだわりを持つ。
写真の右ふたつは台湾発のドクターズコスメ「DR.WU」、左ふたつは素材の栄養をそのまま届ける原料美容液「unito」の商品で、左下は栃木県の酒蔵でつくられた日本酒の酒粕を使用した「酒粕グルコシド」。
行きつけのショップはナチュラル&オーガニックアイテムを扱う「Cosme Kitchen」。
ここからはイベント関連の写真をずらりとご紹介。まずは、リモートが多い中、久しぶりに対面で会えた5周年。
皆さん、いい笑顔です(2列目の右から2番目の、ベージュのジャケットが瞭さん)。
次は今年7月に開催した「広報・PR サマーサミット」のイベントリハの様子。
千田さんとトークセッション時の位置やステージ照明などを打ち合わせ。
イベント当日も直前まで準備が続く。
企業をゲストに招いたトークセッションや、参加者との交流会を実施。
最後に今回の取材で感動したポイントを書いておきたい。時間通りに会社の前に着くと、瞭さんが立っているのだ。
オフィスフロアの前やエレベーターホールでのお見送りはよくあるが、わざわざ下まで降りて「お出迎え」をしてくれる企業はなかなかないだろう。
「お待ちしておりました」。
さまざまな心遣いで仕事のフロントステージ(表舞台)に立つ瞭さん。
読者へのメッセージをお願いしますね。
「瞭」とは物事がはっきりと見えるという意味。
[取材協力]フロントステージhttp://frontstage-pr.co.jp