「ゴキブリの卵」をつかったお酒を開発
──「コオロギビール」や「コオロギ醤油」など、商品開発も積極的にされていますね。 基本的には、自分たちがつくりたいものをつくっています。昆虫は、そのままの姿だと多くの人にとってビジュアルのインパクトが強すぎるので、味に集中してもらうことが難しいのですが、ビールや醤油などで液体になっていれば、味をしっかりと感じてもらうことができる。それもまた、素材をきちんと“食材”として知ってもらうために、大事なプロセスだと思っています。
店内には様々な生き物をつかった調味料やお酒などの瓶が並ぶ
これからは会社として需要のありそうな商品開発も心がけていく一方で、もっと振り切った商品もつくっていきたいと考えています。7月5日には、まさにその路線の商品である、ゴキブリの卵を使ってつくったお酒「卵鞘酒 -Good Old Koji Idea-」を発売し、即日完売しました。
──今後は、どのような活動をしていきますか。 もともとアントシカダの営業は週3日で、オープン日以外は、他業界の人たちと食を通じたコラボレーションや、アウトドアでの体験学習などを提供できたらと構想していました。この2年はコロナで実現できなかったので、今ようやく具体的に動けてきたところです。
特に、子どもと一緒に虫を採って、それをきちんと説明したうえで食べてもらうワークショップは、自然の体験としても、命をいただく食育としてもすごく意味を感じています。今後はもっと積極的に実施していきたいですね。
*篠原さんは、7月23日~8月28日にテレビ朝日・六本木ヒルズ全域を舞台に開催中の『テレビ朝日・六本木ヒルズ 夏祭り SUMMER STATION』で、篠原さんを題材にしたワークショップやコオロギラーメンの販売が予定されている。