▶︎この記事の画像ギャラリーを見る 空前の旧車ブーム。少し前までは落ち着いていた1990年頃から2000年代の国産車も今や、SUVやワゴン、スポーツカーなどを中心に、オンタイムだった世代から若い人にまで引っ張りだこだ。
最近では、アメリカをはじめとした海外にまでその人気が飛び火しているという。
では次に何が来るのか?
それは旧車の国産コンパクトカーかもしれない。何しろ、まだまだちゃんと乗れて、これだけ個性と可愛いさも共存しているのだから。
車名の「キューブ」にこだわったタイムレスデザイン
日産「キューブ」(2002年10月~2008年10月)。中古車価格は約5万〜70万円。
せっかく車名がキューブなんだから、とことんハコ型こだわろう。そこから生まれたのが、大ヒットした2代目キューブだ。
しかも単に四角いだけでなく、角が少し丸められていたり、真後ろから見ると左右非対称になっていたり。ハコ感はすごいけど、どこかゆるくて、いい感じ。
インテリアもまたキュートだ。
インパネ中央とメーター部分が囲われた逆L字が当時新鮮だったし、シートはよくある左右独立型ではなく、リビングの2人掛けソファのよう。
マーチをベースにしながら、独自のデザイン思想はあくまでタイムレスで、今見ても20年も前の車と感じさせない一台だ。
小さいことを誇りに思おう、と提案した「R1」
スバル「R1」(2004年12月~2010年3月)。中古車価格は約10万〜140万円。
小さいことがウリのひとつだったはずの軽自動車なのに、背の高い、規格枠いっぱいのハイト軽やスーパーハイト軽が人気に。
「むしろ、小さいことを誇りに思おうぜ」とばかりに約20年前に登場したのが、スバルのR1だ。
4人が快適に、を謳うほかの軽自動車を横目に、2人乗りが快適な軽自動車、小さいことの魅力が溢れる軽自動車を目指したR1。
全長なんて一般的な軽自動車より100mm程度も短い。
一方で内外装の質感を上げて、小さくて良いモノ感を高めた。
小さいことを突き詰めて、ふたりで乗ることを楽しく。そんな潔いデザインは、多くの車が大きくなっていく今こそ、クールだと思う。
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