▶︎すべての画像を見る 梅雨の時期って、外に出るのも億劫だよなぁ……と思っていたのは過去の話。
あるモノを手に入れた瞬間から、生活は一変した。
折り畳み傘8250円/フルトン(ユナイテッドアローズ 二子玉川店 03-5716-3780)
「フルトン」の折りたたみ傘。これが実に優れた逸品なのだ。
購入したのは数年前。何気なく見ていたAmazonでポチッたものが、これほど生活に欠かせないものになろうとは。
ハンドル部分にはソフト素材を採用。ストラップを手首に引っ掛けることで滑り落ち防止になる。
ライターとして物書きを生業にしている以上、まずはフルトンというブランドについて説明せねばならないだろう。
創業は1956年、女王エリザベス2世陛下御用達のいわゆる“ロイヤルワラント”の名誉を授かったレイングッズメーカーだ。
フルトンの代名詞とも言えるのが、ドーム状のフォルムが特徴的なビニール傘「バードケージ」。エリザベス女王が雨の日に行う公務で必ずと言っていいほど手にしているため、目にしたことがある人も多いだろう。
飾り気のないミニマルな佇まいでデザインも良い。折り畳み時のサイズは36cm。
私物の傘の話に戻る。先ほど、「何気なく見ていたAmazonで」と書いたが、実はその商品名が決め手となって購入にいたったことを打ち明けたい。
「フルトン Jumbo/折りたたみ傘」
尾崎以来のジャンボ。そのネーミングに違うことなく、折り畳み式にして直径121センチという特大サイズにトランスフォームするこの傘は、まさに飛距離280ヤードの体感(?)が得られる唯一無二の存在だ。
身長170cmの男性の肩幅の平均サイズが約40cmなので、この傘なら容易に体全体を雨から守ることができる。
実のところ、もともと雨具は持たない主義。ヨーロッパの多くの国では小雨程度なら気にせず傘を差さないという噂を聞き、そんなスタイルが「シブい」と感じていたからだ。
しかし社会人になり、きちんとした場所に足を運ぶようになると、雨に濡れてビショビショになった姿は、相手に気を遣わせてしまうのだと気がついた。
素材はポリエステル100%を使用。疎水性に優れ、水はじきは良好。
そんな時、折り畳み式ながら広範囲にわたって雨を凌ぐ、この傘の存在を知ったのだ。
果たして、実際に使い始めて感じたのは「サイズなりの重量感がある」ということ。
折り畳み傘については大きさを取るか、持ち運びやすさを取るかで意見が分かれる所だと思うが、私の場合は重量を気にしないタイプだったので、これは特にマイナスと感じてはいない。
秘密道具のようなプッシュボタンのギミックも気に入っている。
それ以上のメリットがこの傘にはあった。ライターという職業柄、センスの良い持ち物を携えていたいと常々思っているが、ブラックで統一したカラーに、ハンドルから石突(=傘の先っぽ)まで貫かれた直線的なシルエットを描くこの傘のデザインは、完全に合格点。
さらに、ハンドル部分のボタンをワンプッシュして使う自動開閉機能も使い勝手が良く、才色兼備な傘だと満足している。
骨組みも丈夫な作りで、強風にも耐えられるポテンシャルをもつ。
もちろん、最大の売りはそのデカさに尽きる。大の男がスッポリ収まる姿を見た人たちから、「その傘どこの!?」と聞かれることはしょっちゅうだ。そのたびに、心の中でこう呟く。
このデカ傘、本当に買ってよかった……!
[問い合わせ]ユナイテッドアローズ 二子玉川店
03-5716-3780