「ブランパン オーシャン コミットメント」で取り組んでいること
世界の海洋問題に対して積極的に関わろうという姿勢は、ブランパンが「フィフティ ファゾムス」を海時計の嚆矢と自負するからこそのものだろう。
すでに海洋問題に取り組んでいたブランパンは、先述した「ブランパン オーシャン コミットメント(BOC)」を2014年に創設。ブランドのひとつの柱として活動の幅をいっそう広げていくことに。
現在、海洋の貴重な資源を大切にする探検家、写真家、科学者、環境保護主義者たちと良好な関係を築いている。
例えば、水中写真家にして海洋学者のローラン・バレスタとの活動。2012年より続けているゴンベッサ(=シーラカンス)プロジェクトをともに取り組むなかで、ローランは幾度となく奇跡的な撮影を行なってきた。
1万8000匹にも及ぶハタの交尾のシーンや、ポリネシア環礁でのメジロザメを捉えた写真などは、ゴンベッサプロジェクトで培われた撮影技術が応用されている。
また、ローランへのサポートの結果、あまり知られることのなかった海底生態系への理解を深めることにも一役買うこととなった。
もちろん、これだけではない。
海洋保全を掲げる世界最大規模の団体、オセアナ(OCEANA)との独占パートナーシップでは、メキシコ湾の海洋環境を探査するプロジェクトを開始。海洋環境の維持に欠かせないサンゴ礁の秘密を探る。
あるいは、ダイバーならご存じだろうパディ(PADI)とのパートナーシップも特筆したい。
パディとは、世界最大のダイビングトレーニング機関だが、同団体とは向こう10年で海洋保護区の数を増やすことを掲げた。
ほかにも、スルバーイ環境財団やバイオピクセル海洋基金などとも協力関係を結び、BOCの活動を広げているのだ。
近年、活発化する非営利の海洋保護活動に対して、資金を提供するのは非常に重要なことである。
とりわけ、猫も杓子もサステナビリティを掲げるなかで、どれが“本物”かを見極めなければいけない消費者にとっても、こうしたブランパンの活動が、見せかけの“グリーンウォッシング”ではないことがよくわかるだろう。
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華々しくコラボレーション・ウォッチを掲げることなく、地道にBOCによる活動を続ける真摯な姿勢。
当然、これらの原資は、ユーザーが購入した時計の代金に他ならない。つまり、ブランパンの腕時計を着けていることが、この多彩なBOC活動への参加意思の表明とも言える。
選択眼が求められる時代に、真の「海好き」が求めたいのは、こういう腕時計じゃないかと思うのだ。
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ブランパン ブティック銀座
www.blancpain.com/ja