連載「ファッション・カルチャー投資学」とは…… 前回はバンドTシャツのみならず、’90年代のヒップホップスターたちのTシャツも市場価値が爆上がりだったことを学んだ。
今回は、今まさに狙い目な有望株、映画、アニメ、そしてアートTシャツについてお勉強。ムービーTシャツは監督や俳優、⾳楽も重要な価値基準になるということだけど……詳しく教えてけろ!
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狙い目の監督はタランティーノ、俳優はあの3人!
ベルベルジンの姉妹店、フェイクαでバイヤーを務める⾨畑⽒。
──映画Tシャツというと、そもそも作品ごとに作られているものなのですか? 「そうですね。ほぼ映画会社が公開に合わせて作っている場合が多いのですが、これまではあまりバイヤーもピックアップしてこなかったので、市場価値も未知数でした。
でも、
ここ10年ぐらいで買い求める⼈が増えて、価値も上がっています」。
バッドマン『ダークナイト』2〜3 万円、右上:『ハリーポッターと賢者の⽯』3〜4万円。
『シックスセンス』3〜4万円。
──特に⼈気があって、価値があるものは?
「クエンティン・タランティーノの監督作品は、やはり⼈気があります。
『パルプ・フィクション』のデッドストックになると、30万円前後の値がついても売れます」。
──それは、映画ファンが買うのでしょうか?
「いや、どちらかというと、サブカルチャーや洋服が好きな⼈が多いです。なので、カルト的な⼈気のある作品やデザインの稀少性、そういったところが価値を左右します」。
『パルプ・フィクション』のフラッシャー付きデッドストックは、30万円前後。
──⾼値になりやすい俳優はいますか?
「
ブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオ、ジョニー・デップの3⼈は間違いありません。
そこは王道ですけど、さらに彼らが出ている作品のサントラをサブカル好きに刺さるミュージシャンが担当していたりすると、値段はさらに上がる傾向がありますね」。
──ジャンルは何にせよ、⾼額になったTシャツを買うのは、やはり⼤⼈ですか?
「そうですね。かなり⾼値なので、若い世代よりも30〜40代が多いです。今売れているのは、主にその世代が、中学から⾼校の時期に影響を受けたバンドや作品のTシャツですよね」。
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