▶︎すべての画像を見る いやはや恐れ入った。ナイキの新作がスゴイのである。
見た目のインパクトもさることながら、発想からして超絶ユニークな「ナイキ ISPA リンク」。その正体はなんと、分解できるスニーカーだ。
これまでも、ナイキのクリエイティビティは時代を動かしてきた。
1978年にはランニングシューズのアウトソールにはじめてエアを注入し、2011年には自動で靴紐を調整するスニーカーを具現化している。
そんな挑戦者が新たに見据えた目標が、分解可能なことだった。
「ナイキ ISPA リンク」2万7500円/ナイキ 0120-6453-77
従来のように接着剤を使用することなく、ソールに設けられたペグ状の突起をアッパーの開口部に差し込むだけという驚きの設計。
それでいて、快適性やフィット感は多数のアスリートからお墨付きなのだという。
ソールの突起をアッパーにはめ込んで固定するため、接着剤が不要に。
ではなぜ、“分解”が重要なのか。答えはズバリ、サステイナビリティの追求にある。
今までのスニーカーは、ソールとアッパーの貼り付けなどに接着剤を使うため、リサイクルするためには本体を細かく切り刻む必要があった。分解ができればその手間とエネルギーが不要になり、循環は容易になる。
しかも、分解可能な構造は製造過程の短縮化にも貢献。長時間の糊付け作業がいらず、一足当たり約8分で組み立て可能と、飛躍的な時短も実現したのだ。
つまり、終わりだけでなく始まりも。徹頭徹尾、“分解”がもたらす環境への恩恵は大きい。今作は、まさに今の気分と世界共通の課題を敏感に捉えたナイキらしい発明といえるはずだ。
ただしそれは、いつの時代もイノベーターたるブランドの偉大な歩みがあってこそ。
分解可能な初代モデルともいえる「プレスト クリップ」。
工業デザイナーのマーク・ニューソンとのコラボで生まれた「シュベドッカ 2005」。
2003年の「プレスト クリップ」、2005年の「シュベドッカ 2005」と、ナイキは過去にも分解可能なデザインを発表しているのだ。
それら過去のプロダクトを発展させる形で生み出された画期的なスニーカー「ナイキ ISPA リンク」は、6月23日(木)より満を持して発売開始となる。
エアクッショニングが今や当たり前となったように、クールでコンフォータブル、そしてサステイナブルな“分解”スニーカーが未来のスタンダードとなる日も、そう遠くないのかもしれない。
[問い合わせ]ナイキ カスタマーサービス0120-6453-77