長時間焚き火を楽しむならば「広葉樹」がおすすめ
前出の針葉樹より樹皮がゴツゴツしているのがわかるだろうか。
対する広葉樹の薪として出回っている主な樹種は、ナラやクヌギ、サクラなどが中心となる。
見分け方は「樹皮」に注目。
薄く、ペリペリと剥がれやすい針葉樹に対して、広葉樹はゴツゴツしているのがポイントだ。また、同じ太さの薪を持ち比べてみると、広葉樹のほうがずっしりと重たい。
一度火が着いてしまえば、長時間安定した火力が楽しめるのが特徴。
「広葉樹のほうが火持ちが断然良いので、僕が薪を買うときはできるだけ広葉樹を探します。体感ですが、燃焼時間は2倍近く持つように感じます」。
猪野さんの言うように、広葉樹のメリットの1つは燃焼時間が長いこと。長い時間焚き火を楽しむなら、広葉樹を選ぶに限る。
さらに火力が安定しやすいので、料理に使うのにもおすすめしたい。
薪を足す手間が減るので、長時間煮込むダッチオーブン料理にも使いやすい。
一方、デメリットもある。
火持ちがいい反面、針葉樹より着火しづらく、堅くて割るのが大変なのだ。特に太くて節のある広葉樹は、大きな斧でも太刀打ちできないほど。
「火持ちがいい=堅い薪と言うこともできます。少々上級者向きの薪と言えるでしょう。針葉樹よりも手に入りづらいので、僕は良い広葉樹の薪を見つけた時は数束買いだめることもあります」。
●広葉樹の特徴
・燃焼時間が長い
・火力が安定しやすい
・着火しづらい
・針葉樹より高価
・堅くて割りにくい
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