東京学芸大学は教員養成大学として有名だが、就活をするタイミングで「学生生活をやりきった感がない」と思った恵美さんは休学を決意。教育系のNPO、「カタリバ」に参加した。
「派遣先は福島県の広野町。住み込みで高校生の子たちを対象にイベント企画や相談・伴走などのサポートなどを行っていました。大学とは違う人たちとの交流も生まれて、かなり刺激を受けましたね」。
高校内のスペースで生徒と談笑する恵美さん。
そんな経験をしたのちに復学したが、最終的には教員になることをやめた。復学後は、ここ株式会社SUGOIでインターンとして働く。そして、1年半後、この4月から社員になった。
「余白を持って生きる人を増やしたいと思っていたので、『余白 ビジョン 会社』で検索したら、この会社がヒットしたんです。ちょうど、和紅茶発売の準備をしていて、そこにも興味を持ちました」。
やがて、「a yohak(余白)」というブランド名で売り出された和紅茶。
ここで、恵美さんから「飲みますか?」というひと言。もちろん、いただきます。
オフィス内のキッチンで紅茶を淹れてくれる看板娘。
これがSUGOI和紅茶だ。
おお、美味しい。砂糖も入れていないのに茶葉の甘味を感じるのだ。ちなみに、緑茶もほうじ茶も紅茶も、原料の茶葉は全部同じなんだとか。加工方法によって味が変わり、紅茶は茶葉を発酵させて作るのだ。知らなかった……。
「この茶葉は静岡市のグリーンエイトさんというお茶農家さんが作ったものです。何度も訪れて、和紅茶やお茶業界の魅力や課題について教えていただきました」。
山あいに広がるグリーンエイトの茶畑。
「インターンで入って最初の仕事がグリーンエイトさんへの同行でした。いくつかの茶畑を持っていらっしゃるんですが、この写真の畑はすぐ上を高速道路が走っていて、現地に行くとギャップに驚きます。さらに、茶畑の真ん中にはテラスもあって、歩いてすぐのカフェで買ったものを茶の木に囲まれて楽しむことができるんです」。
3/3