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2022.04.10

からだ

その“アザ”、実は痛風のサインかも。中年男性が心得るべき、病気の見分け方


連載「知らないと怖いカラダのサイン」とは……

「こんなところ、ぶつけたっけ……?」

体に突如出現する、身に覚えのない“アザ”のような変色。

しかもなかなか消えないとなれば、それには何かしらの理由があるのかもしれない。アザが示唆する病気のサインを、金子俊之先生が教えてくれた。

話を聞いたのはこの人! 金子俊之●医療法人社団松寿会で理事長を務める。難治性の膠原病や自己免疫疾患の治療を専門とし、内科系疾患に精通する。

金子俊之●医療法人社団松寿会で理事長を務める。難治性の膠原病や自己免疫疾患の治療を専門とし、内科系疾患に精通する。


アザができやすくて治りにくいなら、血液状態に要注意



――ズバリ、アザがサインとなる病気にはどんなものがありますか?


もっとも注意すべきなのは「白血病」です。白血病になると、傷の修復や出血を止める働きをする血小板が減少することがあります。

そのため、皮膚の中で出血したアザができやすい、治りにくいといったサインや、ほかにも鼻血が出やすくなる歯ぐきから出血しやすくなるといった兆候が見られます。

――血小板の量が関係しているんですね。なかなかアザが消えないなら、白血病を疑った方がいいですか?

血液検査で早期に発見できることもあるので、ぜひ毎年の健康診断を受けていただければと思います。血小板が減少する疾患はほかにもたくさんあります。
 

ピロリ菌がアザの治りを長引かせている?



――ほかに考えられる理由とはなんでしょう?


胃薬を頻繁に、または長期的に服用している方でアザの症状が見られることがあります。

 ――胃薬の服用には注意が必要なんですね。

胃のムカつきの原因となる胃酸を抑える胃薬の副作用で、血小板が減少することがあります。医師の指示のもとで服用するのは問題ありませんが、市販の胃薬を自己判断でなんとなく飲み続けているような方は、それが理由かもしれません。

あと、体内にピロリ菌がいる方も要注意です。

――胃がんや胃潰瘍のリスクにもなるという、ピロリ菌ですよね。なぜですか?

血小板が少なくなる病気の1つに、「特発性血小板減少性紫斑病」があります。その名のとおり、“血小板が減り、紫色のアザを作る”という病気で、正確な原因は分かっていない難病です。

ピロリ菌に感染すると、胃の調子が悪くなる、胃がんのリスクが高まるだけでなく、この特発性血小板減少性紫斑病を発症し、血小板が下がることもあります。

しかし、こういった方はピロリ菌を除菌するだけで病状が改善することが知られています。ピロリ菌はまさしく、百害あって一利なしといえるでしょう。


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