皮膚の変色は、痛風の可能性を疑え!?
――結局のところ、知らないうちにぶつけてしまっていることが大きな原因ということでしょうか? ここまでは打ち身による、皮膚の中で出血した場合のアザについてお話しました。しかし、ぶつけていなくとも皮膚の変色が起きることもあります。
――ぶつけていなくともできる、アザとは何でしょう? 30〜40代の男性でもっとも多いのは、「
痛風」です。痛風発作には、足の親指の付け根が赤く腫れて激痛が走るという代表的な症状があります。
これは出血によって起こったアザではありませんが、赤色や紫色をしているため、打ち身でできた“あざ”と見間違えるかもしれません。
――驚きです! 痛風でできるアザに特徴はありますか? 足の親指や甲、肘・膝といった関節まわりに起こりやすいのが特徴です。この場合は痛風発作が収まれば、アザも自然に消えていきます。
――実は痛風のサインだった、ということもあり得るんですね。 可能性はあります。
ぶつけた記憶がないのにアザが関節まわりに集中し、腫れと痛みが強い場合、痛風を疑ってすぐに病院で診察を受けるのが良いでしょう。
年1回の血液検査で、多くの病気を防げる
――アザもできる部位が違えば、まったく別の病気のサインになるんですね。 例えばふくらはぎに紫色のポツポツした形状の“あざ”が出て、かつ腹痛や熱が出る場合は「
IgA腎症」が疑われます。アザの色や形も、病気を見分けるポイントになります。
――自分で見分けるというのは、なかなか難しそうです。 実際にとても難しいと思うので、まずは皮膚科にかかってアザを診察してもらうのが大切です。血液検査を薦められた際は、自分の体を知れるチャンスだと思ってぜひ受けてみてください。
―――血液検査が有効なんですね! 血液検査で分かる病気はたくさんあります。また自分の生まれ持った体質を知ることができます。最低でも年に1回の健康診断は受けるようにしましょう。
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血液中には、自分の体の状態をくまなく知れる膨大な情報が詰まっているという。ワンランク上のパフォーマンスが求められるオーシャンズ世代ならば先手必勝、アザに宿るサインも活用しよう。