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10分採寸、組み合わせは50通り以上。働く女性9割が抱く不満払拭へ

オーダーメイドのビジネスウエアを提供するFABRIC TOKYOは、初のウィメンズ向けD2Cブランド「インセイン(INCEIN)」を2021年に立ち上げた。メインターゲットは働く女性で、ブランド公式オンラインストアと西武新宿店のOMOストア「チューズベース シブヤ(CHOOSEBASE SHIBUYA)」内にオープンした1号店で販売している。

女性の社会進出が進む中、オフィスでの服装にもカジュアル化の波が押し寄せている。一方、企業の大半では明確ではない暗黙のルールがあり、保守的な社風の会社ほどドレスコードが根強く残っているという傾向もみられる。

また、同社が20〜30代の働く女性を対象にした調査では、9割の人が既製品のサイズに不満を持った経験があるということが判明。そこで、今回立ち上げたブランド・インセインでは、体形や好みに合わせたビジネスウエアをオーダーメイドで適正価格で販売することにした。

その根底には、ジェンダーに関係なく全ての人が活躍できる社会の実現を目指していることがあるという。

村田晴信氏がデザインしたワンピース(写真提供:INCEIN)

村田晴信氏がデザインしたワンピース(写真提供:INCEIN)


ファーストコレクションでは、HARUNOBUMURATAを展開するデザイナー、村田晴信氏をデザイナーに迎え、ワンピースを展開した。

オフィスカジュアルに最適なシャツタイプや、会食などのフォーマルなシーンでも活用できるドレッシーなタイプなどがあり、生地のカスタムとの組み合わせは50通り以上となっている。1号店では、10分で採寸が完了する3Dスキャンボックスを設置し、商品サンプルやカスタマイズ用の生地を展示している。
 3Dスキャンボックス。10分で採寸が完了する(写真提供:INCEIN)

3Dスキャンボックス。10分で採寸が完了する(写真提供:INCEIN)


3Dスキャンボックス。10分で採寸が完了する(写真提供:INCEIN)

3Dスキャンボックス。10分で採寸が完了する(写真提供:INCEIN)


また、リサイクルポリエステルや天然素材といった環境に配慮した生地もあり、売り上げの1%を女性やマイノリティの地位向上のために活動しているNPOやNGOに寄付するなど、環境への配慮もぬかりない。

オーダーメイドスーツは高価で手間がかかり、敷居が高いといったイメージがあるかもしれないが、自宅で手軽に注文できるシステムを整えようと各社がDXを活用したことで短期納期を実現した。その背景には、ファッション業界の課題である過剰供給を解消し、環境に配慮していることも共通している。

働く女性を対象にした調査では、9割の人が既製品のサイズに不満を持った経験があるということから、完全オーダーメイドでの発注が自宅からできるというのは潜在的ニーズにアプローチした戦略ともいえるだろう。


アステル=文 石井節子=編集 長谷川寧々=協力
Forbes JAPAN=提供記事

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