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米軍に信頼されるほどのヒット作を連発


アーク・ランタン アーク・ランタンはコールマン初の屋外用ランタン。「真夜中の太陽」とあだ名されるほど明るく、アメリカ軍にも信頼された。


販売業が軌道に乗った1913年、「ザ・コールマン・ランプ・カンパニー」に社名を変更。1914年に全天候型の屋外用ランタン「アーク・ランタン」を送り出した。

「真夜中の太陽」とも呼ばれたこのランタンは、家畜小屋の端まで照らし、2L弱のガソリンで25〜30時間点灯。倒れても燃料がこぼれず、火事を恐れる農家の強い味方となった。そして、アメリカ政府は第一次世界大戦中に「アーク・ランタン」を最重要物資に指定する。

軍需の追い風を受け、会社は大きく成長。’20年に海外進出を果たし、カナダのトロントに初の国外工場を建設。だが、世界恐慌が訪れると、ルーズベルト大統領は雇用創出のために発電ダムなど公共投資を拡大。これにより国内の電化が加速し、地方や農村にまで電力インフラが整うことになったのだ。

以降、ガソリンランタン市場は目に見えて縮小。ピンチを抜け出すために新たなジャンルの開拓が必要となった。着手したのは石油式の室内暖房器具と床下暖房システム。徹底して開発を進め、1930年代末には暖房関連の最大メーカーに君臨していた。

GIポケットストーブ 米軍の厳しい注文に応えたGIポケットストーブ。約1.5kgと軽量で、カップ1杯の燃料さえあれば2時間も燃焼した。


「第二次世界大戦になるとアメリカ軍の要請により『GIポケットストーブ」を開発します。軽量かつコンパクト、どんな燃料にも対応し、いかなる気温でも使用できる傑作です。これを機にコールマンは世界中で知られる存在となります」。

戦後、不安定な経済状況のもと、停電や非常時の備えとしてランタンやオイルヒーターを購入するという価値観が生まれることとなる。



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