ここで手が空いた店長の天谷さんが「今日は取材だから化粧してきたの? 可愛いからスッピンでいいのに」と参加してきた。
誕生日に常連さんからもらったという名前入りラベルのウイスキー。彼は「ガッツくん」と呼ばれている。高校を出て赤坂の料亭で修行していた時代に付いたニックネームだそうだ。壁には子供たちからの誕生日祝いのメッセージが貼ってあった。
こちらも常連さんからのプレゼント。そんなガッツくんに看板娘の印象を聞いた。
「愛嬌があって気配りもできるからお客さんに可愛がられていますね。一緒に飲みに行くと最終的にベロベロになるけど、みんな優しいからタクシー代をあげちゃったり(笑)」
「あんまりぶっちゃけないでくださいよ」確かに店の方々から声がかかる。ちなみに、店名の由来は「酒」「料理」「接客」がどんぴしゃでありたいという思いからだという。
彩夏さんは接客部門の「どんぴしゃ」担当。お客さん同士の賑やかな会話。テレビではプロ野球のヤクルトVS.ベイスターズ戦。実に落ち着く空間である。
店の雰囲気も「どんぴしゃ」だ。閉店時間が近づいてきた。彩夏さんも帰宅の準備をしている。そろそろ、お暇をしよう。
帰宅時はメガネっ娘になる。最後に読者へのメッセージをどうぞ。
海辺感あふれるイラスト、ありがとうございます。 【取材協力】 どんぴしゃ 住所:神奈川県平塚市宮松町12-1 電話番号:0463-21-8688>連載「看板娘という名の愉悦」を読む石原たきび=取材・文