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東西文化が融合したアニメ映画に注目したワケ 〜Cultural Fusion〜
ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム。
今回は「Cultural Fusion」
楽年の東京オリンピックではサーフィン競技が行われ、先日は民放キー局の女性アナウンサーが番組内でサーフィンを始めた。さらに現在、サーフィンをモチーフにしたアニメ映画が公開されている。
タイトルは『きみと、波にのれたら』。監督の湯浅政明氏は「ちびまる子ちゃん」や「クレヨンしんちゃん」で原画や作画を手掛けてキャリアを積み、2004年には映画『マインド・ゲーム』で長編アニメ作品の監督としてデビューした、日本のアニメ界における異才である。
ちなみに日本のアニメ産業の市場規模は’17年に2兆円を突破。海外市場は前年比で30%近い伸び率を見せ、1兆円近い規模となった。今や海外においてアニメは日本を代表する文化といえ、一方のサーフィンは、ポリネシアで生まれ、アメリカを経由して日本にやってきた西洋の文化。その2つが出会った本作は異文化が融合した注目作であるといえ、日本社会のなかでサーフィンのステージが上がったことを示す証しでもある。
『きみと、波にのれたら』
監督:湯浅政明/声の出演:片寄涼太、川栄李奈ほか/配給:東宝/TOHOシネマズ 日比谷ほかにてロードショー中
ひとつの火事をきっかけに出会い、恋に落ちたサーフィン大好きなひな子と、消防士の青年・港。しかし海の事故で港が絶命。憔悴の日々を送るひな子だったが、あるとき思い出の歌を口ずさむと水の中から港が現れ……。なぜ、港は姿を見せたのか? 2人の愛が温かい青春ラブストーリー。
2019「きみと、波にのれたら」製作委員会=写真 小山内 隆=編集・文