日常を独特の視線で切り取る彼女の写真は、的確にその場の空気を収めたものばかりで、いわゆるスポーツ写真が記録ならば、記憶の断片に近いような印象。
球場がワーーー！と湧いた瞬間や、ふと空を見上げた瞬間など、“楽しい野球場”のムードが真空パックされている。
こうした写真にコピーを乗せたビジュアルもいくつかあって、それもまた秀逸。
「野球が好きでよかった」。はい、ホントに。
「今年の熱さは特別だ」。そうですね、暑さ以上に、熱い夏。
「同じ夏なんて二度とはこない」。そう、ここで冒頭に戻る。同じ夏は誰にもないのだ。選手たちにも、ファンにも、あなたにも。
これらのキャンペーンは、熱心なプロ野球ファンじゃないほうがむしろ胸に刺さるかもしれない。そして、こんなキャンペーンをやってしまうベイスターズが、少し好きになってしまうかもしれない。
写真展は8月25日（日）まで。今年の夏の熱い思い出づくりは、まだ間に合う。
『サマータイム ベイスターズ』 会期：8月16日（金）～8月25日（日） 会場：ブルーバードカフェ 神奈川県横浜市中区日本大通34 THE BAYS 1F 
