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シャワーが付いたジョリーの後継
フィアット スピアジーナ・バイ・ガレージイタリア


フィアットの御曹司が率いるカロッツェリア、ガレージイタリアがハイドメイドで仕上げるので、手に入れるのにはかなりの時間が必要とのこと。


フィアットがかつて販売していたビーチカーであるジョリーの後継車は、500(チンクエチェント)の誕生60周年を記念して昨年7月に発表された「スピアジーナ・バイ・ガレージイタリア」。



まず目を引くのが、ジョリーが登場した50年代のヨーロッパリゾートを彷彿とさせてくれるクラシックで可愛いデザイン。

当然ルーフはなく、フロントウィンドウも顔に当たる風を和らげるためのギリギリの高さしかなく、視界を遮るものが何もない完全オープン仕様となっている。



さらに、よく見るとリヤシートもない。実はシートの代わりに、後部スペースがシャワー付きのコンパートメントになっているという究極のビーチ仕様車なのだ。

防水レザーのフロントシートはベンチタイプというこれまたクラシックな内装。これぞジョリーを再定義した現代版リゾートビーチカーといった趣なのである。

 

ビーチから上がり、水も砂も付いたままドサっと乗って、次は近くのサーフポイントに行こうか、いやカフェにしようかなんて言いながら、家に帰ったらホースで車を丸洗い。

こんな海辺の休日が過ごせるビーチカー。海遊びがとにかく楽しくなることは間違いない。実用性よりも何よりも、気分を乗せてくれる車って、こういうことじゃないかな。



真矢謙三=文 曽我部健(清談社)=編集 FCA Italy S.p.A、Automobiles Citroën=写真提供

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