チェックポイント③【ステッチ】が握る重大なカギ
—ときどき、タグがなかったり、洗いすぎて白くなってるタグありません? 門畑 ありますね。そういうときは、袖のステッチを見てください。これ、一本のステッチで縫われていますよね?
—はい。 門畑 今のTシャツは、強度なども考えてダブルステッチが一般的で、90年代半ばから徐々に主流になり始めるんです。だから、シングルだと“それ以前”。つまり、ヴィンテージの価値としては高くなる。
—なるほど。シングルだと90年代半ば以前だという証拠。 門畑 これは裾も同じことが言えます。ちなみに、袖がシングル、裾がダブルという場合もあって、これも一定の価値がありますよ。
—素材、タグ、ステッチという3つのポイントを総合的に見て、価値を見極めると。 門畑 そうです。最近はヴィンテージライクに作っているボディも多いので、この3点は必ずチェックします。そのうえで、ヴィンテージ風のものではないと判断できれば、それなりの価値を見いだせるのです。
バンドTを長年見てきたプロによる、価値あるヴィンテージミュージックTシャツの見分け方。大きなポイントは、素材、ステッチ、タグという3点だった。
お盆で帰省した際にでも、今なお色褪せない青春の一枚をタンスから掘り出してもいいかもよ。
[話を聞いた店]フェイクアルファ 住所:東京都渋谷区神宮前1-8-21 電話:03-3404-0168 営業:12:00〜20:00 無休 菊地 亮=取材・文