Tシャツを何万枚と見てきた男のベスト5
ーここにヴィンテージTシャツ山盛りありますが、これぞ! な一枚は? 内田 う〜ん…悩みますね(取材はビームスでのポップアップイベントの前に実施。そこで販売する大量のヴィンテージTを前にしながら悩む)。う〜〜ん……。
ー選べない、という答えはナシです。 内田 はい(笑)。じゃあ、まずコレ! イエス。
ーイギリスのプログレ・バンドの。 内田 イエス! 彼らのアルバムジャケットはロジャー・ディーンがデザインの多くを手掛けていて、そのイメージが強いですよね。でも、これは違うんです。ほんまに「YES」と頷いている仕草を表現したアートワークが素晴らしい。「(c)1987 YES」ってコピーライトが入ってるんでオフィシャルなんかな。
ー確かに。バンドTなのにアート的要素も感じます。 内田 昔は「好きなバンド」ってだけで着てたかもしれませんが、大人になったら「いいデザイン」でないとなかなか着れないですからね。
ーつづいては? 内田 ニール・ジョーダン監督の映画『クライング・ゲーム』の一枚も気に入っています。彼の映画はとにかく素晴らしいんです。序盤は伏線の連続で「どういうこと?」ってなるんですけど、エンディングに向けてそれがどんどん繋がっていって最後に「こういうことやったんか!」ってもう大興奮で……
ー話が止まらないくらい好きなんですね。 内田 (笑)。もともとニール・ジョーダンの映画『ギャンブル・プレイ』を観て、「この人の映画はおもろい!」とファンになりました。
ー映画への興味がTシャツ選びにも影響を。 内田 そうです。これが入荷したとき「ヤバい!」と思ってすぐに自分用で買いましたもん(笑)。アートワークも素晴らしいですし、なかなかお目にかかれるシロモノではありませんよ。4〜5万円くらいの価値はあると思います。
3/3